前田建設工業は、2018年12月3日にオープンした自社施設「ICI総合センター ICIラボ」の「エクスチェンジ棟」が、国際的な建築の環境性能評価システム「LEED V4 BD+C New Construction」で、最高評価となるプラチナ認証を国内で初めて取得したことを明らかにした。
前田建設工業の「ICI総合センター ICIラボ」内にある先進的オフィス「エクスチェンジ棟」が、国際的な建築の環境性能評価システム「LEED V4 BD+C New Construction」の最高評価となる“プラチナ認証”を国内第1号として取得した。
今回取得したV4は、米国グリーンビルディング協会(USGBC)が開発し運用を行っている建物と敷地利用についての環境性能評価システム「LEED(Leadership in Energy and Environmental Design)」の最新バージョン。BD+Cは、Building Design and Constructionの略で、新築または大規模改修を行う建物全体を評価するもので、その中の新築版(New Construction)となる。
評価基準は、最高レベル「PLATINUM」の他、「GOLD」「SILVER」「CERTIFIED(標準認証)」の順で評価レベルが定められ、旧バージョンのV2009に比べると、取得のハードルが格段に高くなっている。現にプラチナ認証の取得は、まだ全世界で10プロジェクトほどしか無い。
LEEDは、エネルギーやマテリアルなどの評価カテゴリーで、必須項目と選択加点項目の積み上げ点数により、認証段階が決定。プラチナは110点満点中、80点以上での認証となり、エクスチェンジ棟は最高得点に次ぐ、世界で2番目に高い84点だった。
エクスチェンジ棟は、新しい前田建設工業の姿を実現するため、創業100周年の主要施策として新設した「ICI総合センター」の管理中枢機能を受け持つ先進的オフィス。認定では、省エネ性・環境性から資材調達に至る環境性能が評価されるとともに、「ZEB(Net Zero Energy Building)」の実現と、執務者への開放的で快適なオフィス空間・環境による知的生産性の向上を両立させる計画が認められた。具体的には、生物多様性を考慮した既存緑地の保護、ZEBとオフィス環境における知的生産性を両立、eco建材の活用、放射空調やタスク&アンビエント空調による室内快適性の向上、BEMSによるエネルギー効率の最適化がポイントとなり、「先進的な技術」を採り入れただけではなく、「総合設計・施工力」も高評価となった。
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