時速80kmの高速走行で地中を「3D可視化」、道路陥没を防ぐ最新GPR探査とAI解析:メンテナンス・レジリエンス2026(2/2 ページ)

» 2026年10月22日 09時52分 公開
[川本鉄馬,BUILT]
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地中の異常箇所が地上のどの位置にあるのかが分かる

 高速での調査が可能なロードエスパー3Dは、広範囲を「1次調査」する用途に向けたものだ。ロードエスパー3Dの周辺画像やGPSの位置情報の取得は、異常が疑われる箇所を精密な「2次調査」で確認する際に役立つ。

 取得した膨大なデータをいかに管理するかも重要な要素だ。そこで威力を発揮するのが、地中データと地上データを一元管理するシステム「GMS3(Ground Penetrating Radar 3D Mobile Mapping System)」だ。

 GMS3では3D地中レーダーで得た地中データと、全周囲カメラやGPSを搭載したシステムで得た「地上データ」をリンクさせる。専用ソフトウェア「GMS3 Viewer」を使用することで、地下の3D画像と断面図、路面のオルソ画像、360度全周囲映像、GIS(地理情報システム)と連携した地図情報などを1つの画面で確認できる。

 解析作業では、操作画面上のカーソルを動かすだけで、地中の異常箇所が地上のどの位置にあるのかが即座に特定可能だ。ポリライン機能を用いて既設構造物からの距離を計測できるため、現地での位置出しも容易だ。調査から対策工までのスピードが格段に上がる。

ロードエスパー3DとGMS3の特徴をパネルで紹介 ロードエスパー3DとGMS3の特徴をパネルで紹介

用途に合わせた多様な探査機器ラインアップ

 ブースには、ロードエスパー3D以外にも現場のニーズに応じた多様な探査機器を出品していた。

 「i エスパー・R Plus」は、広い範囲で地下埋設物や空有働などを探査するためのスキャナーのフラグシップモデル。土木工事前の既設埋設物の調査、敷地内の埋設物や残置物の探査、再生エネルギー施設の伝送路ルート調査などを主な用途としている。

 機器自体は、アンテナ部と本体が分離し、双方が無線でデータ通信を行う。探査可能な深度は2.5メートルで、水平精度±10センチ、垂直精度±10%の探査を可能とする。

ブースで配布された「i エスパー・R Plus」のパンフレット ブースで配布された「i エスパー・R Plus」のパンフレット

 ハンディタイプの「ライトエスパー 3 NXシリーズ」は、暗きょに代表されるような場所の内部から外に向けて空洞などを探査するデバイスだ。構造物背面の空洞や内部鉄筋、配管などが探査できる。「クロススキャンモード」を搭載し、鉄筋の直下にある塩ビ管なども検出できる。親機と子機間の通信がワイヤレス化されており、高い作業性と操作範囲の拡大が実現している。

ハンディタイプの「ライトエスパー 3 NXシリーズ」。探査深度は約75センチ ハンディタイプの「ライトエスパー 3 NXシリーズ」。探査深度は約75センチ
下水道管の内部を進みながら、管上部の空洞などを探査する「P-in エスパー」。管の内部を映像で確認しながら、電磁波レーダーで探索する 下水道管の内部を進みながら、管上部の空洞などを探査する「P-in エスパー」。管の内部を映像で確認しながら、電磁波レーダーで探索する
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