時速80kmの高速走行で地中を「3D可視化」、道路陥没を防ぐ最新GPR探査とAI解析:メンテナンス・レジリエンス2026(1/2 ページ)

埼玉県八潮市で発生した道路陥没事故は記憶に新しいが、インフラ老朽化に伴う事故を未然に防ぐ「予防保全」の重要性は、近年ますます関心が高まっている。アイレック技建は、高速で走行しながら地中の状況を把握できる「ロードエスパー3D」、函きょや暗きょの空洞検査機「ライトエスパー3 NXシリーズ」、下水道取付管や排水管周辺の空洞探査機「P-in エスパー」など、予防保全を実現する多彩な非破壊検査機を提供している。

» 2026年10月22日 09時52分 公開
[川本鉄馬,BUILT]

 アイレック技建は、「メンテナンス・レジリエンス2026」(会期:2026年7月15〜17日、東京ビッグサイト)の構成展の1つ「第20回 インフラ検査・維持管理・更新展」で、地中や排水管の内部などを破壊せずに検査する点検ソリューションを展示した。

 車に取り付けて地中の空洞や埋設物を可視化する「ロードエスパー3D」は、1度の走行で位置情報を付与した路面下の3Dと地上の情報を取得可能。データの一元管理を可能とする。

アイレック技建のブース全景 アイレック技建のブース全景 写真は全て筆者撮影

高速かつ高密度な3D探査を実現する「ロードエスパー3D」

 今回のブースで多くの来場者の興味をひいたのは、車両に取り付けられたソリューション「ロードエスパー3D」だ。道路を走行しながら地下の空洞や埋設物を検出する。地下の情報だけでなく、Google ストリートビューのような地上の画像とGPSによる位置情報も取得できる。発見した空洞や埋設物の場所を地図ソフトウェアと連携したり、工事を行う際に確実な位置を特定できる。

 地下の調査時間を短縮できるのも特長だ。かつての路面下空洞調査では、「調査スピード」と「精度」の両立が課題だった。調査に高い精度を求めれば、スキャナーは路面をゆっくりと移動させる必要があった。ロードエスパー3Dは、高速で走行しながら、高密度のデータ取得を実現している。

 具体的には、ロードエスパー3Dでは時速50〜80キロで走行しながら、地下を計測できる。調査車両のホイールベース内に、複数の一体型配列アンテナ(アレイアンテナ)を配置したレイアウトによるためだ。ロードエスパー3Dでは、アンテナの進行方向や直角方向にデータを取得することで、地中の様子を水平/垂直断面で表示する。地下の状況を医療のCT画像のように3D化して捉え、地中の埋設管(線状)と、事故の原因となる空洞や異物(独立した円形状)を明確に判別できる。

ブースに展示されたトヨタのランドクルーザー
ホイールベース間に「ロードエスパー3D」のスキャナーを装備。屋根には、360度カメラとGPSのアンテナが確認できる
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