構造面での安心感に加え、昨今の猛暑と高湿度化に対応するのが、積水ハウスとパナソニック HVAC & CCが共同開発した除湿熱交換型換気システムのSMART-ECS SARAWEL(以下、サラウェル)だ。
サラウェルは住宅内の不快感の主因となる「湿度」に着目して開発した。外気が家の中に入る前に湿気を抑える「先回り」の発想で設計し、業界最高となる1日あたり約75Lの除湿力を誇る。一般的な家庭向け除湿機に換算すると、数台分に相当する。
サラウェルの核心は、屋外設置型の本体ユニットに凝縮されたパナソニックの空質空調技術にある。ヒートポンプサイクルと全熱交換素子を組み合わせ、屋外で外気の熱と湿気を効率的に処理してから室内へ供給する。
特に効果が表れるのは、夏季の猛暑や酷暑だ。人は同じ室温でも湿度を下げることで、「さらっとした」涼しさを体感できる特性がある。湿度低下で、皮膚表面からの水分蒸発が促進されるためだ。サラウェルはその現象を利用し、冷房の設定温度を極端に下げずに快適な室内環境を作る。
健康管理や家事効率に多大なメリットがあり、熱中症リスクの指標となるWBGT値を非居室(廊下や洗面所など)を含めた家全体で低減でき、室内の熱中症予防として有効に働く。また、室内を湿度50%以下に保つことでカビやダニの繁殖を抑制し、部屋干しの洗濯物が通常よりも約4割短い時間で乾燥する。
機器のメンテナンス面でも、本体を屋外に設置するため、室内に稼働音や排熱が漏れない。点検や交換の際も内装を傷つけずに済み、長寿命住宅としての配慮も行き届いている。
体験ブースには、同じ気温28度で湿度が違う部屋(湿度60%と30%)を用意し、快適度の違いを比較できる。湿度60%の部屋に比べ、30%の部屋では腕にまとわりつくような不快感が一掃され、清涼感もある室内環境を創り出していた。
今回、Tomorrow's Life Museum 関東で見学したのは、安心安全な構造という「剛」の技術と、極上の室内環境を創出する「柔」の技術の高度な融合ともいえるものだ。積水ハウスとパナソニックが提示する住まいの新しいスタンダードは、これから酷暑日など暑い日がますます増える日本の夏を快適に過ごすための1つの最適解となるだろう。
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