ゼネコン積算部門に迫る危機! 「2030年問題」と「隠れ残業」の実態を調査調査レポート

CORDERは、ゼネコンでの積算業務に関する実態調査の結果を発表した。調査の結果、積算担当者の3人に2人が50代以上となった一方、20〜30代はわずか15.0%に留まる「極端な高齢化」が判明した。また、残業規制適用後も3人に1人が「打刻外業務」に従事している実態、若手教育の最大の課題が「人材定着」にあることも浮き彫りとなった。

» 2026年08月06日 12時00分 公開
[BUILT]

 CORDERは2026年7月23日、ゼネコン(総合建設会社)の積算業務に関する実態調査の結果を発表した2025年12月17〜30日にインターネットで実施し、全国20〜79歳の建設業従事者のうち、ゼネコンで積算業務を担当する113人が回答した。

ゼネコン積算部署に迫る「2030年問題」、3人に2人が50代以上という衝撃

 回答した積算担当者の年齢構成は、50代が31.0%、60代以上が34.5%で、50代以上が全体の65.5%を占めた。一方、20代は5.3%、30代は9.7%にとどまり、20〜30代を合わせても15.0%となった。

 ベテラン層と若手、中堅層との人数差が大きく、技術継承を担う世代が不足している実態が浮き彫りとなった。CORDERは、「数年以内に組織的な技術継承が困難になるリスクが高まる」と分析している。

積算担当者の年齢構成 積算担当者の年齢構成 出典:CORDERプレスリリース

働き方改革の死角、「3人に1人」が打刻外業務(隠れ残業)に従事

 勤務実態では、33.6%が勤務時間として打刻した時間以外にも、業務をしたことがあると回答した。2024年4月に建設業へ時間外労働の上限規制が適用された後も、約3人に1人が打刻外業務に従事している状況が分かった。

打刻時間外の業務有無の割合 打刻時間外の業務有無の割合 出典:CORDERプレスリリース

 若手への技術教育については、60.2%が「不十分」と回答。教育上のハードルとして多かったのは「人材定着」で、56.9%。次いで「積算精度の低下(数量)」が49.2%、「積算精度の低下(コスト)」が47.7%だった。

人材教育状況の割合 人材教育状況の割合 出典:CORDERプレスリリース
人材教育が進まないことによる課題 人材教育が進まないことによる課題 出典:CORDERプレスリリース

 今回の調査結果を受け、CORDERは積算部門の維持にはDXによる業務効率化、労働環境の改善に加え、「専門性を有する外部パートナーへの積算業務のアウトソーシングを組み合わせることが重要だ」としている。

「調査概要」

 調査期間:2025年12月17〜30日

 調査方法:インターネットアンケート調査

 調査対象:全国20〜79歳男女の建設業従事者のうち、現在総合建設会社(ゼネコン)に務めており、主に担当している業務が「積算」の方

 調査人数:113人

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

特別協賛PR
スポンサーからのお知らせPR
Pickup ContentsPR
あなたにおすすめの記事PR