AIとGraphDBで設備管理を効率化 日立ソリューションズの設備保全DXメンテナンス・レジリエンス2026(1/3 ページ)

日立ソリューションズは、プラントなどの設備保全業務向けに、定期修繕の進捗管理や工事情報の可視化、GraphDBと生成AIを用いたナレッジ活用アプリ、上空と地上の画像を管理するプラットフォームど、現場業務の効率化と技能継承を実現する最新の保全DXソリューションを提案している。

» 2026年09月16日 19時32分 公開
[加藤泰朗BUILT]

 日立ソリューションズは、「メンテナンス・レジリエンス2026」(会期:2026年7月15〜17日、東京ビッグサイト)の専門展示会「第52回 プラントメンテナンスショー」で、プラントや設備の維持管理を効率化するソリューションを紹介した。

日立ソリューションズの展示ブース 日立ソリューションズの展示ブース 写真は全て筆者撮影

 ブースでは、プラントや設備、建物の維持管理に携わる現場業務を効率化する多数のソリューション群を展示した。本稿では、プラントの定期修繕や日常点検を支援する「進捗管理サービス」と新オプションの「事業所マップ」、設備管理の情報を現場で活用する「ナレッジ活用アプリケーション」、ドローンなどで取得したデータを管理する「DroneDeploy」を取り上げる。

プラントの定期修繕を効率化する「進捗管理サービス」

 「プラント向け予防保全 進捗管理サービス」は、プラントの定期修繕や日常点検の作業計画と進捗を一元管理するクラウドサービスだ。プラントメンテナンスに関わる関係者が作業状況をタイムリーに共有できる。

 本サービスは、三菱ケミカルとの協創から生まれた。開発の背景には、プラントの定期修繕における工程管理の課題があった。現場では紙による管理が根強く残っており、作業員が最新の予定を確認するために、事務所へ戻らなければならないケースも散見される。また、工程情報が一元化されておらず、過去の計画を次回の修繕工事に十分活用できず、工事のたびに計画を見直す負担が生じていた。

「プラント向け予防保全 進捗管理サービス」の説明パネル。前工程の完了確認に伴う待ち時間を減らし、工期短縮や修繕工事のコスト削減を支援する。計画と実績のデータを標準化して蓄積し、次回以降の作業計画に活用することで、計画作成の負担や業務の属人化も軽減する 「プラント向け予防保全 進捗管理サービス」の説明パネル。前工程の完了確認に伴う待ち時間を減らし、工期短縮や修繕工事のコスト削減を支援する。計画と実績のデータを標準化して蓄積し、次回以降の作業計画に活用することで、計画作成の負担や業務の属人化も軽減する 写真は全て筆者撮影

 進捗管理には、日立ソリューションズ東日本の工程管理サービス「SynViz S2(シンビズ エスツー)」を活用する。複数の工事や作業期間、進捗状況をガントチャート上に表示し、修繕工事全体の工程と各作業の進み具合を把握できる。

ガントチャート形式の進捗管理画面。複数の工事の期間や進捗状況を一覧で確認できる ガントチャート形式の進捗管理画面。複数の工事の期間や進捗状況を一覧で確認できる

 作業間の連携を円滑にする「前作業管理機能」も備える。前工程の完了を自動通知し、後続作業の担当者は着手可能になったことを速やかに把握でき、手待ち時間や確認のための連絡や移動を減らせる。

 「翌日作業登録機能」では、対象となる作業を選択するだけで、翌日の工事連絡書を作成できる。管理者は申請された作業予定を一覧で確認し、立ち会いの要否や作業場所の重複などを調整する。

 専用アプリをインストールしたスマートフォンから、作業予定と実績の入力、着手可能な作業の確認、工事の申請や承認などを行える点も利点だ。担当者は「作業完了の報告や次の工事へ進むための申請を現場から送信可能で、承認する側にも通知が届く。その場で確認して承認できるため、工程全体のスピードアップにつながる」と話した。

三菱ケミカルとの協創プロセスや導入効果も紹介。岡山と茨城の2事業所に導入した結果、作業員の稼働率が16%向上し、作業間の待機時間も短縮された 三菱ケミカルとの協創プロセスや導入効果も紹介。岡山と茨城の2事業所に導入した結果、作業員の稼働率が16%向上し、作業間の待機時間も短縮された
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