計測技術サービスは、測定深度を最大900ミリまで拡張したハンディ型探査機「ADSPIRE 02」を初披露した。
計測技術サービスは「メンテナンス・レジリエンスTOKYO2026」(2026年7月15〜17日、東京ビッグサイト)の構成展の1つ「インフラ検査・維持管理・更新展」に出展し、2026年8月発売予定のハンディ型の非破壊探査機「ADSPIRE 02(アドスパイア ゼロツー)」を初披露した。1台で橋梁(きょうりょう)、トンネル、上下水道、河川のインフラ点検主要4分野をカバーし、検査の効率化を支援する。
ADSPIRE 02は、2023年に発売した「ADSPIRE 01(アドスパイア ゼロワン)」を改良した非破壊検査機。ハードウェアの刷新と高度なノイズ低減アルゴリズムにより、深度表示レンジを従来機比で約32%拡大し、最大900ミリまでの探査を可能にした。これまで調査が難しかった深部のスクリーニングにも活用でき、異常が疑われる箇所を高精度に絞り込める。また、躯体の厚いコンクリート構造物や深部埋設管、上層鉄筋の奥に存在する空洞などの識別性を高め、見落としのリスクを低減する。
ADSPIREシリーズは、電磁波レーダーを搭載した国産探査機だ。本体の重さはハンドルとバッテリー込みで約980グラムと軽量で、ハンドルを外すことで高さ73ミリの狭所探査にも対応する。ディスプレイにスマートフォンを採用し、端末を入れ替えることで常に最新のCPUを探査に利用できる。対応OSはAndroid 4.2以上。
担当者は「スタートボタンを押して本体を転がすだけで、走査線上の探査データを取得できる。現場では壁面や天井など本体を持ち上げて検査する場面も多く、狭い場所で使用することも多い。小型/軽量で扱いやすい点を評価いただいている」と説明する。
国土交通省の点検支援技術性能カタログに掲載されている他、電磁波レーダーを用いてコンクリート内部の変状を検出する技術として新技術情報提供システム「NETIS」に登録されている。
ADSPIRE 02は、発売後もソフトウェアアップデートによる継続的な機能拡張に対応する。現在、コンクリート内部の浮き/剥離の発生位置や広がりをカラーで分かりやすく可視化する「浮き検出モード」、塩害に起因する鉄筋腐食リスクの早期スクリーニングなどへの活用を見込む「塩分濃度推定機能」に加え、「高精度なかぶり厚さ測定」の3機能を開発中だ。高精度かぶり厚さ測定は、検証段階のデータで約58%の測定点が誤差±1ミリ以内に収まる精度を確認している。3機能はいずれも開発中で、今後のソフトウェアアップデートによる実装を予定しており、リリース時の現行バージョンには搭載されない。
インフラの老朽化が進む一方で、点検を担う技術者は不足している。担当者は「今回の展示会が初披露となるが、『早く現場で使ってみたい』という声も多く寄せられている。誰でも使いやすく、効率的に調査できる製品として広く提供していきたい」と語った。
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