大林組は、山岳トンネル覆工作業の省人化と品質向上を目的とした統合システムを、舞鶴若狭自動車道三国岳トンネル工事に実装。覆工作業の一連をトンネル専門外の技能労働者で実施した。
大林組は2026年6月26日、山岳トンネル覆工作業の統合システム「OTISM/LINING(オーティズム/ライニング)」の構成技術を集約し、「舞鶴若狭自動車道三国岳トンネル工事」(京都府舞鶴市〜福井県大飯郡高浜町)の施工現場に実装したと発表した。
山岳トンネル工事は、工事期間が長く難易度の高い作業が求められるため、専門技能労働者の確保が年々困難となっている。大林組では、覆工作業の省人化と品質向上を実現する個別技術を開発し、現場に導入している。今回はこれらの技術を1つの現場に集約し、覆工の一連の作業をトンネル専門外の技能労働者で実施した。
防水工では従来、防水シートを作業台車上に広げ、人力で壁面に押し当てて固定/全周溶着を行っていた。OTISM/LININGでは、「長尺スラックシートシステム」を採用。シートの押し当て(展張作業)と適度なたるみ形成を機械化し、作業環境を改善するとともに品質の均一化を図った。
覆工コンクリート施工では、セントル(移動式型枠)の据え付け(セントルセット)からコンクリートの打設、締め固めまでを自動化する「覆工自動化セントル」を導入。技能労働者の技量に左右されず、適切かつ確実な施工を可能にした。
コンクリート打設後に行う養生には、覆工コンクリート養生システム「モイストキュア」を採用。打設後のコンクリート表面を養生シートで覆って外気と遮断された密閉空間とし、加湿器によって高湿度に保つことで、急激な乾燥や温度低下を防ぎ、ひび割れの発生を抑制する。
大林組は今後も、覆工作業の省人化と品質向上に加え、施工管理者の省力化や生産性向上の技術開発を継続する方針だ。
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