東急建設と向設計の共同事業体は、石川県輪島市の能登空港敷地内に、東急建設が開発した木造モバイル建築を活用した長期滞在施設を整備した。ユニットバスやトイレ、ミニキッチンを備えた宿泊棟20棟や3ユニットを連結させた共用棟を設置している。
東急建設は2026年5月12日、向設計合同会社との共同事業体を通じて、石川県輪島市に木造モバイル建築「モクタスキューブ」を活用した長期滞在施設「I DO NOTO BASE(アイ ドゥ ノト ベース)」を整備したと発表した。宿泊棟20棟と共用棟から成り、2026年4月28日から供用を開始した。
I DO NOTO BASEは、石川県が推進する「能登起業チャレンジ応援プロジェクト」の中核拠点として、能登空港(愛称:のと里山空港)敷地内に整備した。能登での起業や地域課題の解決に挑む他地域の人材に対し、生活基盤を確保するための長期滞在と交流を後押しする。
宿泊棟には1ユニット(15平方メートル)タイプのモクタスキューブを採用。各棟にはユニットバス、トイレ、ミニキッチンを備えている。共用棟は3ユニットを連結した開放的な空間とし、入居者の交流スペースやランドリーを備えている。
共用棟周辺の外構には、能登半島地震で倒壊した輪島市「岩倉寺」の能登瓦を再利用し、瓦アートを設置した他、ベンチの台座にも使用した。約1300年の歴史を持つ寺院の瓦を敷き詰めることで、能登特有の風景を次世代へ継承する思いを込めたとしている。
モクタスキューブは東急建設が開発した、建築基準法に準拠した木造モバイル建築。短工期で整備できる他、一般的な木造住宅と同等の耐震性や遮音性、断熱性を備える。東急建設はこれまで、復興支援者向け宿泊施設などに活用してきた。
2024年7月には、能登半島地震で被災した輪島塗工房を、モクタスキューブにより再建。1棟を1台の大型トラック(10トン車)で工場から搬送可能で、事前に工場でトイレなどの設備を取り付けられる特徴を生かし、約2カ月で仮設工房を完成させた。仮設工房は4連結、60平方メートルの空間を確保した。
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