世田谷区八幡山に三井ホームの「街並み賃貸住宅」誕生 「のこす・つなぐ・ひらく」で歴史と環境を共存プロジェクト(1/3 ページ)

東京都世田谷区八幡山の閑静な邸宅街に、三井ホームが手掛ける過去最大級スケールの街並み賃貸住宅「オルキデ蘆花公園 モクスタイルガーデン」が誕生した。4331.54平方メートルの広大な開発エリアの設計・施工の全てを三井ホームが手掛け、木造建築の採用をはじめ、EV充電インフラの全区画整備、緑化ブロックなど、サステナブルな住環境を提供する。

» 2026年04月13日 20時42分 公開
[川本鉄馬BUILT]

 三井ホームは2026年3月27日、「Orchidee Roka-kōen MOCXSTYLE GARDEN(オルキデ蘆花公園 モクスタイルガーデン)」の竣工見学会を開催した。

 三井ホームの「MOCXSTYLE GARDEN(モクスタイルガーデン)」は、賃貸住宅シリーズ「モクスタイル(MOCXSTYLE)」のうち、戸建て風の木造賃貸住宅を周辺の住環境を含めて街並みとして開発している“街並み賃貸”のブランドだ。

 今回竣工したオルキデ蘆花公園 モクスタイルガーデンは、「のこす・つなぐ・ひらく」のコンセプトを設定し、8棟(38戸)の建設と環境整備を計画した(2期工事分の1棟を含む)。敷地総面積は4331.54平方メートル(1310.29坪)で、モクスタイルガーデンとして最大級の規模となる。

「オルキデ蘆花公園 モクスタイルガーデン」の全体敷地図。ほぼ中心に七番館があり、周囲を道路が囲む。北西に「大樹のひろば」がある 「オルキデ蘆花公園 モクスタイルガーデン」の全体敷地図。ほぼ中心に七番館があり、周囲を道路が囲む。北西に「大樹のひろば」がある 提供:三井ホーム

賃貸市場の空白地帯を埋める「街並み賃貸」の戦略的意義

 三井ホームのモクスタイルガーデンは、建物単体ではなく、周辺の環境を含めた「街並み」全体での価値創出を追求する。オルキデ蘆花公園 モクスタイルガーデンは、ランドスケープを含めた敷地全体の設計・施工を単独で行う初の試みとなった。

 背景には、都市部での住宅市場の変化がある。昨今の分譲マンション価格の高騰により、一次取得層にとって持ち家のハードルは極めて高くなっている。一方で、良質な住環境を求める層の「戸建て需要」も根強い。しかし、日本の住宅市場で戸建て賃貸の供給率は全体のわずか1.7%にとどまり、多様化するライフスタイルや志向に対応する受け皿が圧倒的に不足している。

 モクスタイルガーデンは、こうした入居者のニーズと同時に、「街並みを一体的に開発することで、長期的な資産価値と収益性を維持したい」という土地所有者のニーズを叶(かな)える。

 オルキデ蘆花公園 モクスタイルガーデンは、1LDK〜4LDKの間取りで構成。賃料は1LDKの14万円台から4LDKの29万円弱までと幅が広い。賃料としてはやや高めの設定だが、募集開始後2カ月の時点で35戸の募集に対して、申し込みと契約の意思表明が計11件あったという。短期間に約3割の引き合いを得るという好調な滑り出しは、「持ち家を取得せずとも戸建て感覚で質の高い環境に住みたい」というニーズが多いことを如実に表している。QOL(生活の質)に妥協しない新たな選択肢として、モクスタイルガーデンが支持されている裏付けにもなる。

 三井ホームの担当者が「効率重視の1棟建てマンションとは一線を画し、全国のニーズがある地域で展開していきたい」と語る通り、街並み賃貸は今後、住まいの新たな選択肢となる可能性を秘めている。

「オルキデ蘆花公園 モクスタイルガーデン」を説明する三井ホーム 建築デザイン研究所の担当者。左から荒井信之氏(住宅第二設計部 オーダー設計グループ長)、中守早和氏(大規模木造設計部 施設・モクシオン設計グループ マネジャー)、中沢祐耶氏(住宅第二設計部 モクスガーデン設計グループ) 「オルキデ蘆花公園 モクスタイルガーデン」を説明する三井ホーム 建築デザイン研究所の担当者。左から荒井信之氏(住宅第二設計部 オーダー設計グループ長)、中守早和氏(大規模木造設計部 施設・モクシオン設計グループ マネジャー)、中沢祐耶氏(住宅第二設計部 モクスガーデン設計グループ) 写真は全て筆者撮影
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