その後の日本語デモンストレーションでは、Archicad 29の機能をさらに分かりやすく解説する実演デモを披露した。まず「AI-ASSISTED DESIGN」のテーマで壇上に上がったのは佐藤貴彦氏。AI Assistantで実現する新しいワークフローについて、設計者の創造性を具現化するためのデザインツール「DESIGN INSPIRATION」と、建築に関わる人たちが本来の業務に集中できるような環境を提供するサポートツール「DESIGN ASSISTANCE」を紹介した。
佐藤氏によると、AI Assistantを活用する上で重要になるのが、簡単なテキストプロンプトから詳細な3Dビジュアライゼーションを作成できる従来機能「AI Visualizer(ビジュアライザー)」との連携だ。40階建ての超高層ビルから、モダンなオフィスビルのデザインを作成したり、イメージにマッチする天候や風景をビジュアル化したり、より高度でフォトリアルな建築パースを出力できる。
続いてスピーカとなった村田晶規氏は建築設計者の「QUALITY OF LIFE」向上の視点から、Archicad 29の開発経緯を述べた。新機能の開発に当たっては、ユーザーの声、トレンド、市場分析の3点を重視し、特に重要と位置付けているのが「ユーザーの声」だ。冒頭にトロム氏が語った“BEST DESIGN EXPERIENCE”の方針に沿って、現場目線の意見を柔軟に取り入れ、機能拡充を図っている。
具体例として、「1クリックで要素の90度回転、使われていないビューの検索、アイコンなどなども含むダークモードへのmacOS完全対応、ドア窓ライブラリの改善(内側仕上げ巻き込みや窓の抱きの複合構造の厚さ変更など)、3Dビューの解像度カスタマイズなどは、全てユーザーから寄せられた意見が契機となった」と村田氏は語る。
このうち90度回転を例に挙げると、従来はクリック4回+面倒なキーボード操作が必要で、操作ミスやクリック間違いが起きていたが、1アクションだけで任意の要素を時計回り/反時計回りに回転できるようになった。3Dビューでは、解像度を上げるにはウィンドウを切り離して物理的に大きくしなければならなかったが、ビュー設定から解像度のみを変更可能にした。
いずれも細かい機能ながらも、日常操作の困りごとを解消するもので、積み重なれば大幅な日々の作業環境=QUALITY OF LIFEの大幅な向上につながる。
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