i-Construction 2.0でBIM/CIMの現場実装が求められる一方、現場には高機能化に伴う高コストや分業の壁があり、導入が進んでいない。キーノスロジックは、DWG互換CAD「ARES」、土木アドオン「J-CIVIL」、2D図面の整合性確認を省力化する「整合ナビ」の3つのツールで、現場のボトルネックを現実的に解消しながら、土木DXを前へ進める提案をする。
キーノスロジックは、「第10回 JAPAN BUILD TOKYO−建築・土木・不動産の先端技術展−」(会期:2025年12月10〜12日、東京ビッグサイト)内の「第5回 建設DX展」に出展した。
キーノスロジックは愛知県名古屋市に本社を置くCADシステム販売会社。測量CADの開発で約30年の実績を持ち、利用ユーザーは約7000社にのぼる。全国の法務局や法務出張所502カ所への導入実績もある。
今回ブースで紹介したのは、正規販売店を務めるドイツGraebert(グレバート)のDWG互換CAD「ARES(アレス)」、2024年にリリースしたARESの土木業界向けアドオンソフト「J-CIVIL」、J-CIVILと連携して図面照査(整合性確認)を支援する図面誤差チェックツール「整合ナビ」の3つの土木DXを前に進めるツールだ。
国土交通省が2024年に「i-Construction 2.0」を策定し、「データ連携のオートメーション化」を掲げるなど、土木分野ではCIM導入を後押しする動きが進んでいる一方で、現場では導入が思うように進んでいない。キーノスロジックの担当者は「BIM/CIMソフトは高機能化が進み、価格も上がっている。導入や運用のコストが現場にとってハードルになっている」と理由を説明する。
そうした状況の中で注目を集めているのがARESだ。DWGデータとの互換性を備え、ボタン配置やコマンドなどのユーザーインタフェースもAutoCADとほぼ同等。一方で価格は、1年ライセンスで約4万2000円と、AutoCADのおおむね半額に収まる。
ラインアップには廉価版の「ARES Standard」と、標準版の「ARES Commander」がある。ARES Commanderであれば1つのライセンスでPCだけでなく、モバイル用「ARES Touch」、クラウド「ARES Kudo」と連携し、どこにいても図面の作成や編集、共有ができる三位一体のCAD環境を呼称する「ARES Trinity CAD」を構築することも可能だ。
ライセンス面では、「永久」「年間」「フレックス」の3種類を用意する(製品により選択可/不可あり)。担当者は「他社製品がサブスクリプション化を進めるなかで、永久ライセンスを選べる点が強み。CADは日常的に使う基盤ツールのため、トラブルで使えなくなること自体が損失になりやすい。大規模組織ほど影響も甚大で、バージョンアップは一定期間様子を見て、安定を確認してから適用したいというニーズが根強い」とPRする。
共有型のフレックスライセンスもポイントだ。サブスクは「1ID=1人」を前提とすることが多く、100人、1000人規模で利用するとコストが膨らみやすい。ARESではフレックスライセンスを選べば、IDをシェアして運用できるため、利用頻度にばらつきがある組織ほど最適化効果が出やすい。「常時使うのが全体の1割程度で、残りは断続的にしか使わないケースでは、効果が大きい」と担当者は強調する。
ARESはDWG以外にもDXF、SFC、JWW、RVT、RFA、PDFなど多様な拡張子に対応し、異なるCADソフトで作成されたデータを効率的に扱える。クラウド連携ではGoogle ドライブやBoxなど各種ストレージと同期し、日本固有のコマンドにも対応する。こうした特徴を背景に、他社CADソフトからARESへ乗り換える例が増えているという。
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