「みるだけ」でバッテリー点検完了のパナソニック誘導灯、26年度35万台の出荷目標製品動向

パナソニック エレクトリックワークス社は、バッテリー点検を3カ月ごとに自動で行う「みるだけバッテリーチェック」機能付きの誘導灯を発売した。2025年10月に改正された「消防用設備等の点検要領」で新たに認可された「周期始動方式」に対応する新製品で、バッテリーチェックの待ち時間をゼロにする。

» 2026年01月15日 15時44分 公開
[黒岩裕子BUILT]

 誘導灯は、火災や地震などによる停電時にバッテリーで点灯し、煙や暗闇の中で避難経路を示す照明器具だ。消防法では6カ月ごとの点検と報告が義務付けられており、多数の誘導灯を抱える建物では負担となる。点検は消防設備士または消防設備点検資格者が行う必要があるが、有資格者の減少と高齢化も課題となっている。

バッテリー点検を3カ月ごとに自動で行う「みるだけバッテリーチェック」機能付きの誘導灯 バッテリー点検を3カ月ごとに自動で行う「みるだけバッテリーチェック」機能付きの誘導灯 写真は全て筆者撮影
パナソニック エレクトリックワークス社 ライティング事業部 プロフェッショナルライティングBU 防災照明カテゴリー長 飯塚毅氏 パナソニック エレクトリックワークス社 ライティング事業部 プロフェッショナルライティングBU 防災照明カテゴリー長 飯塚毅氏

 パナソニック エレクトリックワークス社 ライティング事業部 プロフェッショナルライティングBU 防災照明カテゴリー長 飯塚毅氏は「国内に設置されている誘導灯は推定約1800万台で、ほとんどの非住宅建物にある。点検項目は多岐にわたり、外箱や表示面、光源などを主に目視で確認するが、バッテリー点検は誘導灯を非常用電源に切り替えて20分間、大規模建物では60分間、実際に点灯し続けるかを目視で確認する必要があり、待機時間が課題だった」と説明。

 2025年10月に改正された「消防用設備等の点検要領」では、誘導灯が定期的にバッテリー自動点検を行い、点検時間を短縮できる「周期始動方式」が新たに認可された。そこで、パナソニック エレクトリックワークス社は2025年12月1日、周期始動方式に対応するバッテリー自動点検機能を搭載した「みるだけバッテリーチェック」機能付き誘導灯を発売した。

3カ月に1回誘導灯が自動でバッテリー点検を実施

 「みるだけバッテリーチェック」機能付き誘導灯は、3カ月に1回誘導灯が自動でバッテリー点検を行い、青色の周期点検モニターで点検状況を知らせる。作業者は目視だけで点検状況を確認できるためバッテリー点検に関する待ち時間がゼロになる。

 劇場や映画館など利用形態によって誘導灯を点灯させたくない場合は、消灯信号を受けることで自動的に点検動作をスキップできる。6カ月間点検が行われていない場合は、周期点検モニターが点滅して点検未実施を知らせる。

 誘導灯には従来、ランプ交換時期を知らせる赤色のランプモニターとバッテリー状態を知らせる充電モニターを搭載している。点検後にバッテリーに問題があった場合は充電モニターが点滅して容量不足や劣化を伝える。

パナソニック エレクトリックワークス社 ライティング事業部 プロフェッショナルライティングBU 商品企画部 防災戦略企画課 主務 幅多洋次郎氏 パナソニック エレクトリックワークス社 ライティング事業部 プロフェッショナルライティングBU 商品企画部 防災戦略企画課 主務 幅多洋次郎氏

 パナソニック エレクトリックワークス社 ライティング事業部 プロフェッショナルライティングBU 商品企画部 防災戦略企画課 主務 幅多洋次郎氏は新製品について「消防法で定められた定期点検は6カ月に1回だが、新商品では3カ月に1回の自動点検を行う。消灯信号を受けて点検をスキップした場合などでも確実に点検が行われるように、6カ月間点検未実施の場合は周期点検モニターが点滅して知らせる仕組みだ。また、3カ月ごとに自動で充放電を行うことで電池の性能維持にもつながる」と紹介した。

点灯している左の青いランプが周期点検モニター 点灯している左の青いランプが周期点検モニター

 新商品は「壁/天井直付/吊下型」と「壁埋込型」を展開し、それぞれにサイズが異なるC級(10形)、B級/BL形(20B形)、B級/BH形(20A形)、点灯時間が20分間の一般型と60分間の長時間定格型をラインアップ。壁/天井直付/吊下型は片面/両面の両タイプに対応する。希望小売価格(税別)は、壁/天井直付/吊下型が4万7800円〜17万4200円、壁埋込型が5万3100円〜17万5100円。

 飯塚は「当社はこれまで業界の方々と共に商品の開発や改善に取り組んできた。電材や防災商品の幅広いラインアップと全国の支援網も含めたトータルの提案力を強みに、現在では誘導灯の国内シェアは約70%を占めている」と話し、「みるだけバッテリーチェック」機能付きの誘導灯について、2026年度に約35万台の出荷を目指すと明らかにした。これは年間出荷台数の約4割に相当する規模だ。

 今後はラインアップを順次拡充し、2030年までに販売する全ての誘導灯を「みるだけバッテリーチェック」機能付きへ切り替える方針だ。

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