ソフトバンクは、10分で設営できる衛星通信サービス「SatPack」を2026年1月中旬から提供開始する。建設現場や山間部、被災地など通信インフラが十分でない場所でも、半径約300メートルのWi-Fiエリアを即座に構築できる。前田建設工業の工事現場で先行導入し、高低差を含むエリアでの運用性や通信品質の有用性を確認した。
ソフトバンクは2025年12月18日、建設現場や自治体の防災拠点、災害時の通信確保などBCP(事業継続計画)対策に対応するため、可搬型の衛星通信サービス「SatPack(サットパック)」を2026年1月中旬から提供開始すると発表した。
SatPackは、衛星ブロードバンドインターネットサービス「Starlink Business」を中核に、アライドテレシスの屋外用Wi-Fiアクセスポイント「AT-TQ6702e GEN2」やアンカー・ジャパンのポータブル電源などを組み合わせたもので、現場一帯の広域Wi-Fiエリア化と可搬性を両立する。
見通しの良い環境では、半径約300メートルをカバーするWi-Fiエリアを形成できる。そのため、現場全体での情報共有や安否確認、遠隔地との通信を効率化する。
工具を使わず、約10分の組み立て作業で設営できる。あらかじめ設定されたネットワークにより、電源投入後すぐにインターネットを利用できる。ポータブル電源を用いることで、停電時でも約10時間の稼働が可能だ。
機器は3つのユニットに分割可能で、車載移動で設置場所の変更にも容易に応じられる。ダムやトンネル、高速道路工事といった広域現場の他、災害時の避難所や自治体の臨時防災拠点での利用も想定している。
先行導入で、前田建設工業の東北と九州の工事現場で実証実験を実施した。福岡県みやま市の甲田造成現場では、最大到達距離343メートル、マイナス20から20メートルの高低差を含む地形で通信性能を検証。その結果、343メートル地点で下りは毎秒38.7Mビット、上りは毎秒17.0Mビットの通信速度を確認している。
今後は利用現場の声を反映しながら運用面の改良や機能の最適化を図り、自治体の防災対策または企業のBCP用途を中心に展開する。
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