大和ハウスベンチャーズ、国産建設用3DプリンタのPolyuseに出資：産業動向

大和ハウスベンチャーズは、建設用3Dプリンタを中心とした技術開発やサービスを展開するPolyuseに出資した。

[BUILT]

　大和ハウスグループの大和ハウスベンチャーズは2025年12月3日、自社が運営するコーポレートキャピタルベンチャーファンド「大和ハウスグループ共創共生1号投資事業有限責任組合（シナジーファンド）」を通じて、建設用3Dプリンタを展開するPolyuse（ポリウス）に出資したと発表した。

建設用3Dプリンタのワンストップサービスを展開

　建設業界では人手不足と高齢化が進み、労働負荷の軽減が課題となっている。Polyuseは「建設業界をテクノロジーでアップデートする」をミッションに掲げ、建設現場の省人化や安全性向上に貢献する建設用3Dプリンタのワンストップサービスを展開。印刷制御性能や可搬性を備えた建設用3Dプリンタに加え、設計から施工まで支援する操作システム、専用モルタルを一体的に提供している。これにより採用側の導入／運用の手間を軽減する。

Polyuseの建設用3Dプリンタ事業　出典：大和ハウスベンチャーズプレスリリース

　3Dプリンタを活用することで、従来は熟練技術者の技能に依存していた複雑な形状の構造物も造形できるようになり、災害復旧現場や人手不足が深刻な建設現場での施工効率化や工期短縮に寄与する。さらに、Polyuseはデータベースなどに蓄積した全国の施工実績を活用した導入支援を実施。導入企業は過去事例に基づく最適な施工方法や運用体制を実現できる。

　今回の出資により、大和ハウスグループはPolyuseとの事業共創を通じて、建設領域の工業化技術向上とデジタルトランスフォーメーション（DX）の推進を図る。