ナカノフドー建設は、建設中の建物を覆う足場シートに障がい者アート「パラリンアート」を掲出した。約5×5メートルの大型サイズで、無機質な工事現場を彩り、近隣住民などにアートを届ける。
ナカノフドー建設は、建設現場の足場シートに障がい者アート「パラリンアート」を掲出する新たな取り組みを始めたと2025年10月21日に発表した。無機質になりがちな工事現場を彩り、アートの普及を後押しするのが狙いだ。
ナカノフドー建設では、これまでも建設現場の「仮囲い(フェンス)」にアートを展示してきたが、今回は建物を覆う「足場シート(工事現場の仮設足場に取り付ける大型の保護用シート)」を活用した。サイズは約5メートル四方と巨大で、遠くからでも目を引く。
最初の掲出場所は、「(仮称)堺市東区丈六計画 新築工事」と「ダイキンファインテック新工場建設プロジェクト」の2カ所で、2025年10月14日から掲出を開始した。
採用した作品は、アーティストの大石勾氏が描いた「白鳥と亀のヴァカンス」。鮮やかな色彩が、工事現場の風景を一変させる。
ナカノフドー建設は、障がい者自立推進機構が運営する「パラリンアート」のシルバーパートナーを務めている。「明るさと爽やかさ」「旅行に行きたくなるような」「思わず写真を撮りたくなるような」といったテーマを毎年設定し、制作を依頼してきた。
これまでは通行人の目線に近い仮囲いへの掲出が主だったが、「より多くの人の目に留まるように」と、高所の足場シートへの展開に踏み切った。今後は、アートが完成次第、全国の現場へ順次拡大する。建設現場を単なる作業場ではなくアート発信の場として活用し、障がい者アートの認知向上と地域社会への貢献を目指す。
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