隅田川橋梁は電車が走る橋梁のため、演出照明が電車の運行に悪影響を及ぼすことは許されない。森田氏は、「安全性の担保と演出の両立に、街をフルサイズに体験できるサイバードームが役立ち、現地での調整前に具体的なイメージがつかめた」とサイバードームでのVR体験を評価する。
サイバードームは、内径8.5メートルの球面ディスプレイに映像を1分の1のリアルスケールで表示できる施設で、VR映像を複数人が同時に体験できる。今回のライトアップでは、橋に向けられた光が電車の運転手からどのように見えるかをサイバードームを使って確認した。
照明機器は、フルカラー再現が可能なRGBWの投光器(約42ワット)を使い、橋の柱部分の両サイドから光を照射している。メインの投光器は9度の狭角タイプだが、他に30度の広角タイプも採用。プロジェクトに携わったパナソニック EW社 ライティング事業部 エンジニアリングセンター 照明デザイン部 先崎綾華氏は、電車運転手への影響や周辺環境への光漏れ対策として「全ての投光器にフードを装着している」と解説する。
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