「鉄測 EM-01A」は電磁誘導法の鉄筋探査機。電磁誘導方式では唯一の純国産機だ。直感的な操作性でかぶり厚さを高精度に測定できる他、業界最小の小型標準プローブにより壁際や狭い場所でも測定できる。橋梁(きょうりょう)上部や建築物の検査、コア抜きやアンカー位置の確認、耐震診断や施工管理など、幅広い場面で活躍が期待される。
KGSは、新たな技術開発にも積極的に取り組んでいる。その1つが壁面や天井面を走行しながら検査を行うロボット「iRadar Q-Ro」だ。電力中央研究所と千葉工業大学が共同で開発したコンクリート壁面移動ロボットに、計測技術サービスがADSPIRE01の組み込みを支援して一体化した。
ブースでは壁面を走行するデモンストレーションに来場者が足を止め、その動きに見入る姿が目立った。現在も開発段階にあり、数年後の社会実装を目指しているという。
一方、探査そのものの在り方を変える試みとして披露されたのが、MR(Mixed Reality)を活用した新世代の探査システム「iRadar Vision」。MRゴーグルを装着すると、埋設情報が正確な位置で平面的に表示され、走査ガイドによって測定シートを貼ることなく探査を始められる。3D点群座標上に基準を確定する仕組みを採用し、画像マーカーを用いるARに比べ、より高精度な位置表示が可能だ。
ブース担当者は、「新技術の開発を通じ、日本の探査技術のさらなる進化を目指している」と話した。
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