コマツは米Applied Intuitionと、次世代鉱山機械向けのSDVアーキテクチャと自動化車両プラットフォームの共同開発を開始した。
コマツは2025年9月10日、米Applied Intuitionと協業し、次世代鉱山機械向けのソフトウェア ディファインド ビークル(SDV)アーキテクチャと自動化車両プラットフォームの共同開発を開始したと発表した。
コマツは、鉱山現場の労働力不足や過酷な作業環境などの課題に対応するため、完全自律化を含む技術革新を推進している。今回の協業では、Applied Intuitionが持つAI/シミュレーション技術と、コマツが培ってきた自動運転技術を融合し、思考/学習/進化する次世代鉱山機械の開発に取り組む。
共同開発する鉱山機械は、SDVアーキテクチャとAIによる自動化車両プラットフォームを搭載。生産性の向上、機械のダウンタイム削減、精度の高い効率的なオペレーションなどの実現を目指す。SDVとはソフトウェアによって車両の機能や性能を定義する新しい車体アーキテクチャで、ソフトウェアの更新により機能/性能の継続的な進化が可能となる。
新たな自動化車両プラットフォームには、「SDVアーキテクチャ」「拡張可能な自動化機能」「AIと機械学習」の3つの主要機能を備える。
SDVアーキテクチャには車両機能をソフトウェアで定義する設計に加え、サイバーセキュリティとデータ管理技術を搭載。機械のライフサイクルを通じたタイムリーな機能更新を可能にする。
拡張可能な自動化機能では、異なる機種間の連携が可能なシステム構成とし、車両管理効率向上を図る。操作アシストから完全自動運転まで対応可能で、変化する現場ニーズに柔軟に対応する。
AIと機械学習では、現場の特性や環境変化を継続的に学習するため、個別の現場環境に応じた最適な制御と機能改善を実現する。
コマツは今回の協業を、マイニング分野における新たな顧客価値の創出に向けた重要な成長投資と捉えている。今後も持続可能で生産性の高い鉱山現場の実現に向けた取り組みをさらに加速させていく。
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