日立建機は2027年4月1日付で、「LANDCROS」に社名を変更する。建設や鉱山の重機メーカーとして新たなブランドに刷新し、建機中心の事業構造から脱却し、AIやロボティクス、センシング、通信技術を融合した次世代建機の開発や「ソリューションプロバイダー」への進化を目指す。
日立建機は2027年4月1日付で、「LANDCROS(ランドクロス)」に商号変更する。2025年10月28日の取締役会で決定し、2026年6月に開催する定時株主総会で定款変更の承認を経て正式決定する。
日立建機は、2022年8月に日立製作所が日立建機株51%の約半分にあたる約26%を日本産業パートナーズと伊藤忠商事へ売却したことに伴い、連結対象から外れ、「第2の創業」と位置付けて独立。以降、次の100年に向けた独自ブランド構築への想いをLANDCROSの名称に託し、2024年7月にはコンセプトを発表。2025年4月以降は、革新的なソリューションにLANDCROSのロゴを機体に冠して、提供を開始している。
LANDには対象とする建設や鉱山業界を中心に「豊かな大地、豊かな街を未来へ」の想いを込めた。CROSは“Customer”にとって“Reliable”な存在で、オープン戦略の一環で“Open”に新たな事業や価値を協創し、さまざまなステークホルダーに革新的な“Solutions”を提案する方向性をワンワードで表し、2つの語を組み合わせた。
新たなブランドロゴのもと、油圧ショベルなどハードウェア中心の事業構造から脱却し、AIやロボティクス、センシング、通信技術を融合した次世代建機の開発に加え、機械のライフサイクルを通じたサービスやデジタルソリューションを含む統合的なサポートでユーザーの課題解決に貢献する「ソリューションプロバイダー」への進化を目指す。
コーポレートカラーのオレンジ色は、既に世界中で浸透しているので、建機見守りのモニタリングソリューション「ConSite(コンサイト)」や「Wenco(ウェンコ)」などとも組み合わせ、総合的なブランドとしていく構想だ。
日立建機 執行役社長兼 COO 先崎正文氏は、「LANDCROSは、革新的ソリューションを全ての顧客に提供するという社会へのコミットメント。顧客がこの機械やサービスを選んでよかったと感じ、株主が賢い投資だったと思い、従業員が自分の仕事には意味があると誇れるブランドへと育てていく」と表明する。
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