大成建設と伊藤忠エネクスは、大阪市中央区の建設現場に環境配慮型の軽油代替燃料「RD40」を導入した。使用によりCO2排出量を約40%低減できる。
大成建設と伊藤忠エネクスは2025年5月27日、建物ライフサイクルでのCO2排出量削減を目指し、大阪市中央区の「(仮称)本町四丁目プロジェクト」の建設現場に環境配慮型の軽油代替燃料「RD40」を導入したと発表した。
RD40は、軽油に再生可能な油などから製造されたバイオ燃料「リニューアブルディーゼル(RD)」を40%混合した燃料。使用によりCO2排出量を約40%低減できる。
また、法律上、軽油と同様に扱うことが認められており、事前申請や譲渡証携行などの特別な手続きなく公道を走行可能。軽油と混ぜて使えるため、建設現場間の移動や給油拠点の制限などがなく、適用範囲の拡大が期待されている。排ガス中のNOxやPMも軽油より少なく、作業環境や周辺環境への影響を軽減できる。
国内の建設現場でのRD40導入は初めて。伊藤忠エネクスはRD40安定供給のため、大阪府貝塚市に配送拠点を設け、タンクローリーによる巡回給油サービスを開始した。
大成建設は施工時のCO2実質ゼロを目指す「ゼロカーボン・コンストラクション」に取り組んでおり、さまざまな軽油代替燃料の適用を進めてきた。今後は関東圏への展開も視野に入れ、全国の現場で導入できる体制を構築する。
脱炭素:出光の次世代バイオ燃料を大林組の建設現場で検証 油圧ショベルの軽油代替で2025年に外販
脱炭素:新築現場への建材運搬トラックに次世代バイオ燃料利用、旭化成ホームズが実証
脱炭素:建機に廃食油由来のバイオ燃料使用、鹿島建設が北海道の工事現場に導入
2050年にディーゼル機ゼロへ:技研製作所が“圧入”DXで目指す売上高1000億円 東京〜高知の遠隔施工に成功
カーボンニュートラル:清水建設が名古屋/東北支店の新規着工現場にグリーン電力を全面導入
スマートコンストラクション:“廃食用油”から製造したバイオ燃料の建機への適合性を初実証、西松建設Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
人気記事トップ10