FARO Technologiesは、ボタン1つで建設現場を3Dデータ化できる3Dレーザースキャナー「FARO Blink」をリリース。ボタン1つでスキャンが始まり、位置がズレたり、間違った場所だったりすると通知し、スキャニングの専門知識がない初心者でも高精度な3Dデータを取得できる。
FARO Technologiesは2025年4月15日、現場を容易に3Dデータ化できる3Dレーザースキャナー「FARO Blink」を発売した。対象分野は建設、不動産、地理空間で、プロジェクトマネジャーや測量士から、BIM管理者、3Dスキャンサービス業者まで、全ての人に効率的な3Dスキャニング技術を提供する新しいツールとなる。
FARO Blinkは、誰でも簡単に現場の3Dデータを作成できるイメージングレーザースキャナー。竣工状況の把握、進捗状況のドキュメント化、関係者のためのビジュアルコンテキストの作成などを長時間のトレーニングを必要とせず実現する。
FARO Blinkは、スキャナー自体がリアルタイムのフィードバックとガイダンスを備える。3Dスキャニングが初めてでも、位置が動いた場合や誤った場所でスキャンしようとしている場合、Blinkが通知して知らせる。直感的かつガイド付きのレーザースキャンプロセスは、初心者から熟練者まで、誰もがレーザースキャンを簡単に行えるように製品設計されている。
現場の3Dデータ取得は、本体横のボタンを押して電源を入れ、スマートデバイス上のアプリ「FARO Stream」を接続してスキャンボタンを押すだけ。瞬時にデータを取得し、自動点群登録とフィルタリング、オルソ画像の作成などで処理されたデータは、すぐにクラウドプラットフォームの「FARO Sphere XG」から閲覧や共有ができる。
FARO Streamでは、プロジェクト管理とライブフィードバックの機能で、スキャン状況をその場で検証でき、スキャンの専門家に相談することなく、必要なエリアのデータが取得されているかが分かる。
FARO Sphere XGに3Dスキャン、360度写真、3D設計データをアップロードすると、データを一元管理する関係者間のコラボレーション環境となる。施工進捗を時系列で把握できる4Dの進捗管理とリアリティーキャプチャーの2つのプラットフォームを兼ね備え、データのサイロ化が解消される。使いやすさも向上し、正確で最新の統一された4D進捗ドキュメントを一元化した場所で共有可能になる。
FARO Blinkのスペックは、データ取得ではHDRカラースキャンで1ポジションあたり30秒未満。スキャニングは垂直300度、水平360度、計測範囲は0.5〜80メートル。スキャンごとの3D点数は最大5000万点。
3D精度は4ミリ@10メートル、完全自動レベリング1メートルで0.3ミリの誤差。パノラマカメラシステムは、解像度25メガピクセルの2軸上HDRカメラシステムで、125メガピクセルのRAW画像解像度。
FARO TechnologiesではFARO Blinkについて、「複雑な業務を自動化し、シンプルさを優先することで、専門知識の有無に関係なく誰もがプロフェッショナルな品質のデータ分析を実現できる費用対効果の高いソリューションだ。全ての人に3Dスキャンを提供するもので、顧客の働き方に真の違いをもたらす」と説明する。
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