JR東日本スタートアップと建ロボテックは資本業務提携することで合意した。協働型ロボットの導入による鉄道現場の生産性向上を目指す。
JR東日本の投資子会社JR東日本スタートアップは2025年2月10日、協働型ロボット「トモロボ」を手掛ける建ロボテックと資本業務提携すると発表した。今回の提携により、鉄道のメンテナンスや建設工事の生産性向上を目指す。
保線などのメンテナンス工事や鉄道建設工事は、終電から始発までの限られた時間内で大量の資機材を運搬して作業を行う必要がある。特に高架橋上での作業は地上から資機材を運搬するため、作業員の負担軽減が課題となっていた。
両社は2023年度のJR東日本スタートアッププログラムで、作業員協働型の資機材運搬ロボットを開発。実証実験を通じて省力化の可能性を確認し、以降も改良を重ねてきた。今回の提携を通じて、協働型ロボットの導入による鉄道現場の生産性向上を加速させる。
建ロボテックは2025年2月10日、シリーズBエクステンションラウンドのファーストクローズとして、あわぎん未来創造(阿波銀キャピタル)、JR東日本スタートアップ、日本精工などから1.8億円を調達したと発表した。シリーズB調達総額は3.3億円、創業からの累計資金調達額は約7.8億円となった。
建ロボテックの自走型鉄筋結束ロボット「鉄筋結束トモロボ」のロボット派遣サービスは、2025年1月末時点で179件を超える建設現場の実績を持つ。今回の調達資金により、鉄筋結束トモロボの信頼性、生産性向上を目的とした改良型の開発と、運搬ソリューションの事業化に向けた機器生産を行う。また、新規事業領域の拡大に向けた社内体制の強化にも取り組む。
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