清水建設は、建ロボテックと共同で、スラブ鉄筋の結束作業を省力化する鉄筋結束機用の延長ハンドル「鉄筋結束アシスト装置」を開発した。既製の鉄筋結束機を先端に取り付けて使用し、足元の鉄筋を立ったまま結束できる。
清水建設は2024年11月25日、建ロボテックと共同で、スラブ鉄筋の結束作業を省力化する鉄筋結束機用の延長ハンドル「鉄筋結束アシスト装置」を開発したと発表した。既製の鉄筋結束機を先端に取り付けて使用する補助装置で、足元の鉄筋を立った状態のまま結束できる。
鉄筋結束アシスト装置は、先端に鉄筋結束機の着脱機構を備えた延長ハンドルと、可動式のアームで延長ハンドルと連結する腰ベルト/肩ベルト/バネ機構を一体化した製品。着脱機構のカバーを開き、所定の場所に結束機をはめ込むだけで装着が完了する。
使用の際は結束箇所の直上からハンドルを下方に押し込むことで結束機のトリガーが引かれ、結束線が鉄筋の交差部に巻き付く。腰を曲げずに作業が行える他、腰と肩のベルトで装置の重さを分散できるため、作業従事者の身体的負担を軽減する。装置に組み込まれたバネの作用により、装置のハンドリング時に腕にかかる負荷も軽減されるため、単位時間当たりの作業量の増加が見込める。
今後は清水建設の建設現場で活用を進めるとともに、建ロボテックとともに、外販に向けた準備を進める。
鉄筋工事では所定の場所に鉄筋を配置した後、ハッカー(結束器具)や手持ち式の自動結束機を使用し、鉄筋の交差部を結束線で固定する。足元のスラブ鉄筋を結束する作業は腰をかがめて行うため、作業従事者の身体的負担は少なくない。自動でスラブの鉄筋を結束する自走式ロボットも開発されているが、作業場所に開口部や段差があると連続的に動作できず、作業効率が低下するという課題があった。
そこで今回、既製の鉄筋結束機によるスラブ鉄筋結束の作業負荷を軽減し、生産性の向上を図るためのツールとして鉄筋結束アシスト装置を開発した。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.