マプリィは、DJI製ドローン「Matrice 350 RTK」に取り付けられるLiDARセンサー「mapry M1」を81万2000円で発売した。従来はドローン機体とのセット販売のみだったが、既に機体を所有しているユーザーからの要望に応えるべく、データ処理アプリを含むレーザー単体で提供する。建設予定地で樹木や植生があり、空撮ドローンでは見えない土地形状の現況調査も可能になる。
マプリィは2024年10月31日、ドローン専用のLiDARセンサー「mapry M1」をデータ処理アプリ込みで発売した。DJIの業務用フラグシップドローン機体「Matrice 350 RTK」に取り付けられ、既に所有している人にとっては低コストでレーザードローンの飛行が可能になる。
マプリィは、これまでmapry M1をドローン機体とのセットで245万円(税別)で提供してきたが、Matrice 350 RTKユーザーからの要望が高かったため、レーザー単体で販売することとなった。
スペックとしては測定距離は200メートル、Field of View(視野角)は70.4°×77.2°。最大リターンは3リターンで成果物はカラー点群とオルソ画像。
主な用途としては、建設現場の進捗把握で、掘削範囲を設定したルートで簡単に飛行すれば、前日データとの比較や切盛量や体積算出ができる(トータルステーション座標に合わせた座標返還も可能)。施工範囲が広く状況把握が難しい現場でも、精度の高いデータを取得して進捗管理が実現する。樹木や植生があり、空撮ドローンでは地面が見えづらい現場地形の取得も可能になる(UAVを用いた公共測量は非対応)。
また、森林などの植生調査では、取得データからDTM(地形モデル)やDSM(表層モデル)の作成、樹頂点と単木単位の樹高も算出できる。別売りの背負式「LiDAR mapry LA03」とセットで用いれば、飛行エリアの一部地上データを取得し、胸高直径の推定までが可能になる。森林の適切な管理を国が認めてクレジットを発行する「森林カーボンクレジット(Jクレジット)」の登録から認証までの省力化、データの信頼性や透明性の向上にも役立つ。
mapry M1の価格はレーザー単体で81万2000円。ドローン版アプリケーションと解析ソフトmapryPC版の利用料は、利用月の翌月から1年間は初年度無料で、翌年以降は年間2万5000円(いずれも税別)。
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