洋上風力発電の大規模化に対応、約40億円で海底ケーブル埋設機を調達 東洋建設施工

東洋建設は、英国SOIL MACHINE DYNAMICSの海底ケーブル埋設機の調達を決定した。調達費用は約40億円。国内の過酷な自然条件に適応するケーブル施工技術の確立と施工の低コスト化を目指す。

» 2024年10月22日 11時30分 公開
[BUILT]

 東洋建設は2024年10月15日、洋上風力発電所の大規模化や沖合への展開などに対応するため、英国SOIL MACHINE DYNAMICS(SMD)の海底ケーブル埋設機の調達を決定したと発表した。調達費用は約40億円。

ALTALT ケーブル埋設機のイメージ(左)、建造中の自航式ケーブル敷設船(右)

 東洋建設はケーブル埋設に関して、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の助成事業により技術開発を推進している。洋上風力発電事業は今後、発電所の大規模化や沖合への展開が進むため、大水深で大規模かつ大量の施工に対応できる船舶や機械の導入が求められていた。

 SMDは海中埋設機製作の主要メーカーで、水中での先進的な遠隔操作型、自律型の技術やサービスを提供している。今回調達するのは、これまで東洋建設が海洋工事や大水深での施工で培った技術とノウハウを取り入れた独自の海底ケーブル埋設機だ。

 東洋建設は今後、海底ケーブル技術開発を通じて得たエンジニアリング力と、SDMのケーブル埋設機の導入、建造中の自航式ケーブル敷設船を活用し、国内の過酷な自然条件に適応するケーブル施工技術の確立と施工の低コスト化を図る。これらの取り組みにより、洋上風力関連事業の海上工事分野でトップクラスシェアを目指す。

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