EARTHBRAIN 執行役員 CTO/CIOで、ランドログのカンパニープレジデントも兼任する井川甲作氏は、Smart Constructionの強みをソフトウェア群がシームレスに連携する点にあると強調する。Smart Constructionは、ドローンやスマートフォンに加え、従来型のアナログ建機をICT建機へアップグレードする機器キットのSmart Construction 3D Machine Guidanceなどで取得した現場データをプラットフォームを介し、クラウド上の各種ソリューションと連携している。「センサー開発や点群データ作成など個々のサービスを展開する企業は多く、解析や分析に別のアプリが必要だったりするが、Smart Constructionはデータを横断して一元的に活用できるのが他に無い特長だ」。
今展の屋内ブースでは上記以外にも、3Dモデル作図ソフト「Smart Construction Design 3D」や大容量ファイル共有の「Smart Construction Groupware」、Smart Constructionを管理するWebサービス「Smart Construction Portal」、作業員の体調管理ソフト「Smart Construction Healthcare」などとともに、建機の遠隔操作システムを実装した「モビリティオフィス」を展示した。
参考出品では、「Smart Construction Whiteboard」や「Smart Construction Craft」「Smart Construction AR」など、現在開発中のソリューションのデモンストレーションを行い、Smart Constructionの今後の進化を予感させる展示内容となっていた。
屋外ブースでは、油圧ショベル用アタッチメントの管理をサポートするアプリの紹介と、油圧オートカプラを装着した「PC210-11」による災害現場などでの活用を想定したアタッチメントの着脱を遠隔で操作する実演を披露した。
災害復旧での遠隔操作システムの使用イメージは、災害現場の近くまで遠隔操作システム搭載車で近づき、近距離から建機を操作する。山間部などのインターネット接続が困難な場所での災害復旧を想定しており、通信には無線を採用。通信環境にもよるが、およそ200メートル離れた場所からでも動かせるという。ICT建機としてのIoTセンサーなどの機器は、さまざまな種類の建機に後付けで取り付けられる。
現在、茨城県つくば市にある国土交通省の屋外実験施設(建設DX実験フィールド)で、さまざまな利用シーンを想定した社会実装に向けた実証実験を進めている。
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