前田建設工業は、BIMデータ活用により、建築物のLCA評価や比較検討を迅速化できる支援システムを開発した。
前田建設工業は2024年7月5日、BIMとの連携を自動化し、建築物の環境負荷を短時間で評価するLCA(ライフサイクルアセスメント)評価支援システム「CO2-Scope」を開発したと発表した。
CO2-Scopeは、BIMデータから自動的に部材数量などのOCLに必要なデータを抽出できるのが特徴。抽出した部材は、原単位と自動的にひも付けや単位変換が可能だ。これまで1カ月程度の時間を要していたデータ作成から算出まで、最短1日程度で完了できるようになる。
前田建設ではこれまでも、建物の建設、資材調達、施工、修繕、解体時に発生するCO2(エンボディドカーボン)を可視化するクラウド型ツール「One Click LCA」を活用し、温室効果ガスの排出量算定を効率的に進めてきた。
今回、CO2-ScopeによりLCA評価の短期化を実現したことで、さらに効率的な削減の提案や、設計変更時の迅速な環境評価につながるとしている。
今後は、建築物LCA評価にCO2-Scopeを活用するとともに、2023年に開発した「ZEB-Scope」によるZEB設計を行い、環境性能を含めた設計の最適化を図る。
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