jinjerは、時間外労働の上限規制開始から1カ月が経過した建設業界の実態を調査した。対応を進めているのは約36%にとどまる一方、約63%の企業が対応をあまり進めていないという結果となった。
jinjerは2024年5月30日、建設業界の実態調査結果を発表した。時間外労働の上限規制開始から1カ月が経過した時点での調査となっている。
「法改正に対して、どの程度を対応を進めているか」という問いに対しては、36.8%が「対応を進めていない」、26.5%が「あまり対応を進めていない」と回答。合計で約63%の企業が対応を(あまり)進めていない実態が判明した。
「対応を進めている」と回答した企業のうち、54.2%が「対応は既に完了している」と回答。次いで「1年以内には対応完了予定」(14.2%)、「3カ月後までには対応完了予定」(10.8%)となった。「対応完了のめどが立っていない」は9.2%となっている。
具体的な取り組みとしては、「週休2日を実現できる、適切な工期設定」が60.0%で最多となった。次いで「従業員の採用/定着を目的とした、給与の見直し」(50.8%)、「労働状況を正しく把握できる体制の構築」(47.5%)。
法改正への対応の課題(自由記述)では、「勤務時間は減少したものの、人手不足が解消されていないので、1人当たりの負担が増えている」「早く帰宅することや休日を取ることに対して、抵抗を感じる人がいる」といった回答が挙がった。
「労働時間を正しく把握できているか」の設問では、「体制整備に取り組んでいるものの、労働時間を正確に把握できているか一部不安がある」が35.5%で最多となっている。 また、「法改正へ対応にあたって、勤怠管理システムの導入を検討しているか?」を質問したところ、「パッケージ型(オンプレミス)」を導入または検討しているという回答は計30.3%、「サービス型(SaaS・クラウド)」は計17.2%、「自社独自の開発」は計20.5%だった。
本調査は、2024年5月27日から28日までにかけてオンラインで実施し、人事担当者の348人が回答した。
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