新たな芽をいつか森に、清水建設がイノベーション拠点でゼネコンの枠を超えて目指す姿温故創新の森「NOVARE」探訪(前編)(3/5 ページ)

» 2024年05月27日 07時00分 公開
[三島一孝BUILT]

実物大サイズの環境で教育を行えるNOVARE Academy

 NOVARE Academyは「ものづくり至誠塾」として、建築、土木、設備の実物大モックアップを用意し、社員やパートナーなどの教育を行うための施設だ。実際の建築物などに触れながら学べる他、デジタル(情報化施工)ラーニングゾーンなども用意している。

NOVARE Academyでは、建築、土木などそれぞれの場面で実物大サイズの構造物に対してさまざまな研修が行えるようになっている NOVARE Academyでは、建築、土木などそれぞれの場面で実物大サイズの構造物に対してさまざまな研修が行えるようになっている

 鳥越氏は「従来も同様の機能を持つ施設はあったが、そこを解体して移設し、1.5倍の規模に拡張した。従来は土木現場はなかったがそれも加えることができた。工事現場を1分の1サイズで再現しており、完成する前の工事現場のリアルな状況を体験することで管理のポイントを学ぶことができる。また、施工時には見ることができない部分も透明パネルなどで見えるようにしており、学習に生かせるようにしている」と語っている。

NOVARE Academyで病室を再現した学習スペース土木現場でも地下の構造体がどのようになっているかを確認できる (左)NOVARE Academyで病室を再現した学習スペース。病院やマンションなど目的に応じた建築物独自の特徴を学習できるようになっている。(右)土木現場でも地下の構造体がどのようになっているかを確認できる
建築物の床も配管や電設などが確認できる建築物の天井も配管や電設などが確認できる 建築物の内部も配管や電設などが確認できるように床や天井、壁の一部を透明にしてこれらを確認できるようにしている
外壁には木材を多様な角度に設置し、意匠性にも考慮しつつ、耐候性のテストを行っている鉄骨やPca構造の歴史を解説したパネルと実物大モックアップ (左)外壁には木材を多様な角度に設置し、意匠性にも考慮しつつ、耐候性のテストを行っている。(右)鉄骨やプレキャスト鉄筋コンクリート構造の歴史を解説したパネルと実物大モックアップ

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