建設現場で温室効果ガス排出量算定のDX技術開発へ 鴻池組など3社が連携脱炭素

鴻池組とMCデータプラス、ゼロボードは共同で、建設現場の温室効果ガス排出量算定のDXに取り組む。鴻池組の建設現場に、ゼロボードの温室効果ガス排出量算定/可視化クラウドサービスを導入し、排出量情報を一元管理するとともに、MCデータプラスの施工管理サービスとのデータ連携機能を開発する。

» 2024年05月22日 11時00分 公開
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 鴻池組は2024年5月16日、MCデータプラス、ゼロボードと共同で、建設現場の温室効果ガス(GHG)排出量算定のDXの取り組みを開始すると発表した。MCデータプラスの施工管理/調整業務の効率化システム「ワークサイト」と、ゼロボードのGHG排出量算定/可視化クラウドサービス「Zeroboard」間のデータ連携機能を開発し、GHG算定業務の効率化を目指す。

 まずは、2024年10月をめどに一部現場のシステムに実装し、2025年1月からは全現場への本格導入を進める。

ALTALT 施工管理サービス「ワークサイト」(左)とGHG排出量算定/可視化クラウドサービス「Zeroboard」(右)の画面イメージ 出典:鴻池組プレスリリース

重機などの稼働時間データをもとにGHG排出量を自動算定

 今回の取り組みでは、鴻池組が各建設現場にZeroboardを導入し、現場からの活動量データ収集を効率化してGHG排出量情報を一元管理する。また、既に利用中のワークサイトからZeroboardへのデータ連携機能の開発を進める。

 ワークサイトで管理している重機などの稼働時間データをZeroboardに連携することで、活動量からGHG排出量を自動的算定可能になる。これにより、現場の入力工数削減による省力化や、業務の属人化を解消し、継続的なGHG排出量の管理や運用を実現する。

 ワークサイトは、建設現場の管理や調整業務をデジタル化し、業務効率化を支援するサービスだ。作業予定や実績の確認から、安全巡視結果や問題箇所の指摘事項、ゲートや揚重機の使用予定まで、さまざまなデータをWeb上で一元管理できる。

 Zeroboardは、GHG排出量算定/開示/削減までを支援するサービスで、国内外のサプライチェーン排出量や製品別/サービス別の排出量(CFP、カーボンフットプリント)をクラウドで算定/可視化する。削減貢献量や水資源などの登録も可能で、各種レポート出力にも対応している。ユーザー企業の課題に合わせたGHG削減ソリューションも提供し、建設業界向けの「Zeroboard construction」の他、物流業界向けの「Zeroboard logistics」、欧州電池規則対応向けに開発した「Zeroboard for batteries」などを展開する。

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