日鉄興和不動産と電通は、大手家電/消費財メーカーやセンシングサービス事業者などと連携し、スマートホームプロジェクト「HAUS UPDATA」の実証実験を開始した。これまで各社が個別に管理していた多様な生活行動データを統合/蓄積し、居住者のライフスタイルに合った暮らしへのアップデートを支援する。
日鉄興和不動産と電通は2024年5月1日、家電/消費財メーカーやセンシングサービス事業者と協力し、多様な生活行動データを統合して居住者のより良い暮らしを支援するスマートホームプロジェクト「HAUS UPDATA(ハウスアップデータ)」の実証実験を開始した。
実証実験では、参加者の自宅にIoTセンサーやIoT家電を設置してスマートホーム化した上で、協賛企業の商品を配布して、居住者の生活行動や環境状態を把握する。これまで各企業が異なるID体系で収集していた生活行動データを、独自のデータ基盤を構築して一元管理し、蓄積したデータをもとに、居住者の状況やライフスタイルに合わせた最適な情報を提供していく。
実証事業は、日鉄興和不動産と電通の他、家電/消費財メーカーや流通企業、IoT/センシングサービス事業者など13社が参加。取り組みへの参加を許諾した10世帯(単身5世帯/ファミリー5世帯)を対象に、各主体が協力しながら、居住者のより良い暮らしのアップデートを目指す。実証の期間は2024年10月31日まで。
実証実験では、収集した居住者の生活行動データから、生活動線と消費傾向を分析し、一人一人の状況やライフスタイルに合わせたおすすめの情報やサービスを提供する。さらに、LINE公式アカウントを通じ、定期的に需要や気分状態を質問し、各社の提供サービスにフィードバックする。
実証を通じて、参加者の生活満足度や、企業からの提案内容/頻度が適切かどうかを検証し、居住者の気持ちに寄り添う価値のあるデータ活用の在り方ついて検証していく。実証実験に参加する企業と、各社の役割は以下の通り。
なお、参加者にはデータの収集方法や利用目的について適切に説明し、家電の利用状況に加え、各種センサーを使用して、人の動きや商品の消費状況、温度/湿度/照度のデータを取得。さらに、レシートやアンケートも含む、多様なデータの管理ダッシュボードを共有することで、参加者自身が何をどのように使っているのか、そのデータが何の役に立ったのかを確認、理解し、データ提供の懸念を解消できる。
今後、第1弾の実証事業の結果を反映しながら、対象世帯規模やパートナー企業を拡大し、継続的に展開する。
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