戸田建設の筑波技術研究所グリーンオフィス棟が、WELL認証の最高ランクである「プラチナ」を取得した。
戸田建設は2024年3月22日、筑波技術研究所グリーンオフィス棟において、WELL認証(WELL Building Standard v2 pilot)の最高ランク「プラチナ」を取得したと発表した。建物に関する認証制度で、最高ランクの獲得は、建築物省エネルギー性能表示制度(BELS)のZEB、CASBEE建築(改修)のSランクに続く3つ目。
グリーンオフィス棟は2021年8月、「ZEB達成による施設ライフサイクルでのカーボンマイナスの実現」「健康的に働くことができるウェルビーイングの向上」をコンセプトに、技術研究所員のオフィスとして運用を開始した。
WELL認証では、建築や設備によるハード面の取り組みに加え、働きやすさや社員の健康への配慮といったソフト面も評価の対象だ。グリーンオフィス棟は、自然の要素を取り入れた「バイオフィリックデザイン」や、約24時間を周期とする生体リズム「サーカディアンリズム」に合わせた照明制御システムを採用。また、運動促進イベントを開催したり、ヘルスケアに関する情報提供も行う。これらの取り組みが評価され、2024年1月にWELL認証の「プラチナ」を取得した。
グリーンオフィス棟は、消費エネルギーやさまざまな採用技術の検証に加え、オフィス環境の快適性や満足度に関する評価なども行っている。これまでに、年間のエネルギー消費量の実績値がマイナス20%以上と設計値を大きく下回るカーボンマイナス性能や、「CASBEE」オフィス健康チェックリスト(簡易版)のスコアで以前のオフィスと比べて約6点向上などの成果を確認している。
戸田建設は今後も、グリーンオフィス棟の運用を通じて、カーボンマイナスやウェルビーイングに関する技術の検証を進め、快適で健康なオフィス環境の提供につなげたい考えだ。
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