国土交通省は、建設施工現場の脱炭素に向けて電動建設機械の普及を目指す「GX建設機械認定制度」で、4社15型式の電動ショベルを認定した。
国土交通省は2023年12月25日、建設施工現場の脱炭素へ向けて、電動建設機械の普及を目指す「GX(グリーントランスフォーメーション)建設機械認定制度」に、4社15型式の電動ショベルを認定したと発表した。
GX建設機械認定制度は2023年10月にスタートし、認定は今回が初めて。認定対象の建機は、稼働時にCO2を排出しない電動のショベルまたはホイルローダーで、駆動方式はバッテリー式か有線式のいずれか。認定を受けた建設機械には、国土交通省の「認定ラベル」を付けられる。
今回認定を受けたのはいずれも電動ショベルで、竹内製作所は4型式(有線式3型式、バッテリー式1型式)、小松製作所は7型式(有線式2型式、バッテリー式5型式)、コベルコ建機は3型式(有線式)、山崎マシーナリー(※崎はたつさき)は1型式(バッテリー式)が認定された。
竹内製作所の有線式電動ショベル(TM15-3、TM20-3、TM25-3/重さ1490〜2100キロ)は、過酷な現場条件下で活用できる深礎(しんそこ)掘削機で、独自の70度開脚クローラ機構により直径2000〜3000ミリの立坑(りっこう)での旋回を容易にした。バッテリー式のTB20e(重さ1930キロ)は、1.8トンクラスの同社ディーゼルエンジン式搭載機と同等のパワーを持ち、1回の充電で8時間稼働する。
小松製作所のバッテリー式電動ショベル5型式のうち、電動マイクロショベル コマツPC311(重さ340キロ)とコマツPC319(同520キロ)は着脱式可搬バッテリー「Honda Mobile Power Pack e:」と電動パワーユニット「eGX」を搭載し、電池残量が少なくなってもバッテリーを交換して作業を継続できる。コマツPC317(同3580キロ)は短時間で急速充電可能な定置式充電器を採用し、継ぎ足し充電による連続稼働を実現。PC316(同2万4400キロ)は大容量リチウムイオンバッテリーを搭載し、フル充電で約8時間稼働する。
コベルコ建機の3型式(重さ1万4100〜2万4300キロ)はいずれも有線式で、高出力タイプの電動モータをパワー源に、大容量タイプの油圧ポンプでエンジン駆動式と同等の作業能力を発揮する。排気ガスや騒音がこもりやすい屋内作業で活躍する。
VOLVO建機日本販売代理店の山崎マシーナリーが取り扱うバッテリー式のECR25ELECTRIC(重さ2690キロ)は、エンジン式と同等の性能を持ち、フル充電で4時間稼働する。
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