Momoは、コンクリート型枠内部の温度や圧力の自動計測する「PコンPalette」を発売した。IoTセンサーとビーコンを内蔵し、コンクリート型枠内のセンシングでも残置物ゼロで、温度や締め固め圧力のデータを計測し、Wi-Fiを介して送信する。
Momoは、コンクリート型枠内部の温度や圧力を自動計測するセンシングシステム「PコンPalette(Pコンパレット)」の一般提供を開始すると2023年12月22日に発表した。
PコンPaletteは、木製型枠やセパレーターを用いたコンクリート工、型枠工事などを対象とし、コンクリート内部の残置物ゼロで非破壊かつ非侵襲での温度や締め固め計測が行える。脱型時には、「ピーコン回し」で簡単に取り外せるため、メーカーでのメンテナンス後は繰り返し使用できる。
温度測定範囲は-20〜100℃、湿度は0〜99%(オプション)、最大稼働条件が−40〜125℃。
付属のWebシステムにより、圧力や温度などを即座に確認し、しきい値(絶対値、積算値)を設定することで、値を超えた場合はメールや電話へ通知を送信できる。回線セットアップ済みのものをセットで提供しているWi-Fiルーターを近くに設置することで、配線が不要で、遠隔地のPCやスマートフォン、タブレットなどからデータを閲覧できる。時刻やIDの記入されたCSVファイルを出力してダウンロードすれば、報告書の代わりにもなる。
従来の管理手法では、温湿度センサーをコンクリート内部に埋め込み、外部にデータ表示機の設置が必要だった。加えて、管理者が現場に出向いて記録し、データをPCに入力し温度管理する手間がかかっていた。埋め込み型センサーであれば、鉄筋などに直に取り付けなければならず、構造物内に残置物が残ってしまう。
その点、PコンPaletteであれば、普段使いのPコンの代わりに取り付けるだけで完了。通信環境は、Wi-Fiルーターの設置だけで、遠隔地に居てもデータ閲覧が可能になる。
また、PコンPaletteはインターネットを通じたデータ連携により、3D都市モデル「PLATEU」などの地図空間上での記録表時や外部システムとのデータ共有にも対応する。
オプションとして、相対湿度の計測や出力にも対応した。圧力や静電容量のバージョンは後日リリース予定。
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