Archicad新バージョンは、“加速する日本のBIM活用”に対応 グラフィソフトジャパンのアップデートを一挙紹介Building Together Japan 2023(3/4 ページ)

» 2024年01月09日 14時23分 公開
[加藤泰朗BUILT]

計画的な受講で、BIM操作を3カ月でマスター

 また、Graphisoft Learnは、「BIM Classes」「BIMマネジャープログラム」など、各種ラーニングプログラムを含むサービス。BIM Classesは、3カ月間で目的に合わせたBIM利用をマスターできることを謳(うた)うオンライントレーニング。コースは全部で52で、ライブ配信が基本だが、土日や夜間にも受講したいとの要望を受け、今回新たにビデオクラスが加わった。学習の習熟度を確認するためのBIM認定試験、受講中に感じた疑問点にピンポイントに答え、疑問を解消するフォローアップクラス(1人30分、予約制)などが備わっている。

BIM Classesの概要 BIM Classesの概要
BIM Classesに新たに追加されたサービス BIM Classesに新たに追加されたサービス

 2023年8月からは、人材派遣会社パーソルテンプスタッフと連携したArchicad技術者の育成型派遣サービスもスタート。グラフィソフトジャパンのトレーニングカリキュラムを活用して、即戦力となるArchicad技術者を育成するもので、「派遣前のトレーニングだけにとどまらず、派遣後もスキルアップは当然必要なため、派遣期間中にも継続的にトレーニングを受けてスキルアップを図れるBIM人材育成の仕組みとなっている」(飯田氏)。

グラフィソフトジャパンとパーソルテンプスタッフの提携を伝えるプレスリリース グラフィソフトジャパンとパーソルテンプスタッフの提携を伝えるプレスリリース

BIM連携のハブとなる人材を育成

 Graphisoft Learnのもう一つのBIMマネジャープログラムには、いま注目が集まっているという。「複数人が連携してBIMを活用する際は、“共通言語”が必要。BIMマネジャープログラムでは、BIMの操作法に限らず、BIMをどうやって組織で取り組むかに焦点を当てていることが評価されている」(飯田氏)。

BIMマネジャープログラムの概要 BIMマネジャープログラムの概要

 プログラムでは、プロジェクトの設定からコンサルタントとのコラボレーション、人とプロセスの管理まで、Archicadを活用してBIMプロジェクトに取り組む組織を管理するために必要な知識を身に付けられる。

 グループワークを通じて、BIMプロジェクト経験を持つ他の受講生との意見交換でも可能だ。プログラムの内容は、「buildingSMART プロフェッショナル認証」の資格取得に必要な内容を網羅している。

全国のユーザーの連携から新しいアイデアを創出

 Graphisoft Communityは、Archicadユーザーをつなげるオンラインプラットフォーム。ユーザー同士がソフトや技術について意見を交わしながら、ブレインストーミングしたり、新しいアイデアを得たりする場になっている。

 現在は、全国14カ所にユーザーグループがあり、毎週どこかのユーザーグループで勉強会が開かれている。躯体の表面積算出方法やBIMの各社取り組み方法といったユーザーのリアルな意見を聞けるセッションなども展開。ユーザー自身が発刊するマガジンやBIMcloudを活用しながらチームワークでプロジェクトを進める学生向けの教育プログラムなどもある。グラフィソフトジャパンでも、ユーザーの質問に答えるBIM相談室を開催したり、製品の最新情報を提供したりしている。

Graphisoft Communityの活動は多岐にわたる Graphisoft Communityの活動は多岐にわたる

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.