FLIGHTS SCANに搭載されているIMU(慣性計測装置)は、慣性システム開発で20年以上の実績を持つ米Inertial Labsと共同で開発。国土地理院の「作業規程の準則」に記載されている各種基準を満たす性能を備え、レーザー走査角標準値の±45度をクリアした360度全方位型レーザーを実装している。
他にも、FLIGHTSの担当者は、「測量データはUSBでフライト直後でもすぐにデータを移せる手軽さや同程度のスペックのLiDARセンサーよりも低価格なこともアピールポイント」とPRする。
産業用に特化したドローンは、DJIのMatrice 300 RTKなど、先行する機体がまだ少なくない。この点に関してソニーの製品紹介担当者は、Airpeak S1には「後発であっても、写真撮影の部分では他社にない強みがある」と強調する。
「Airpeak S1にαシリーズを搭載できることは、大きなポイント。例えばα7Rを搭載し、50ミリレンズを使用すれば、対象物から約13メートル離れた場所でも、撮影分解能1ミリ/ピクセルの画像を撮影。橋梁(きょうりょう)や風力発電のブレード近くなど、簡単に近づけない場所でも、離れた所で安全を確保しながら、高精度の点検を実施できる」
ソニーの強みとなっている映像撮影の生かしながら、軽量化されたジンバル、高容量化したバッテリー、高精度なRTKキット、そして高性能かつ低価格のLiDARセンサーという新たな"武器"を身に付けたAirpeak S1。後方から巻き返しを狙うフライトが、いま始まる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.