ジャパン・インフラ・ウェイマークは、2019年4月にNTT西日本100%子会社として設立したドローンによるインフラ点検を主事業とする企業。NTT西日本グループが培ってきた設備管理の実績をもとに、少子高齢化による人手不足と老朽化するインフラの維持管理の課題解決に取り組み、これまでに橋梁、鉄塔、法面、プラントなど、さまざまなインフラ点検で実績を重ねてきた。
ジャパン・インフラ・ウェイマーク(JAPAN INFRA WAYMARK:JIW)は、「Japan Drone 2023|第8回−Expo for Commercial UAS Market−」(会期:2023年6月26〜28日、千葉・幕張メッセ)で、インフラメンテナンスのためのソリューションを紹介した。
JIWの展示ブースで目を引いたのは、ユーゴー(ugo)の次世代型アバターロボット「ugo Pro」とSkydio製ドローンを組み合わせたインフラ点検ソリューション「ugo+drone」だ。
ユーゴーは、2018年に設立した次世代型アバターロボットとさまざまなロボットを統合管理するプラットフォームを提供するベンチャー。2022年には東京都主催の「東京都ベンチャー技術大賞」で「奨励賞」を受賞している。
ugo Proは、2本のアームと前後左右に旋回可能な車体が一体化したロボット。点検や警備業務の他、物流、介護など、人手不足が課題になっているさまざまな業態での人力を補うものとしての利用が見込まれている。
ugo+droneは、ugo Proのアーム部分が上下に移動する支柱の背面には、折り畳み式離着陸ポート(Skydio Dock Liteと同等)が取り付けられている。施設内の指定した場所までは、ロボットが自動でドローンを運搬し、そこから自動でドローンを離着陸させ、ドローンで高所の点検業務をするというのが使用のイメージだ。
ロボットはエレベーターに乗れるサイズに設計されており、アームを使ってロボット自身がボタン操作できるので、複数フロアでの業務にも対応し、ロボットが移動中にはドローンの充電もできる。
ロボットとドローンの一体運用により、ドローンが抱える「長時間の飛行ができない」「フロア移動ができない」「無人で運搬できない」といった点検業務上の問題点と、ロボットの「高い場所の点検が難しい」という課題が同時に解決する。
ブースの製品紹介担当者は、「ロボットの届く範囲はロボットが点検業務を行い、ロボットが届かない高所や狭所はドローンが担う。ロボット側の良い部分と、ドローン側の良い部分が組み合わさったサービスで、これまでにもありそうなサービスだが、ここまでの精度のものはない」と自信を示す。
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