天山酒蔵では、公式Webサイト上で、Matterportで生成したデータとして、立体的に俯瞰するドールハウスや平面図、ウォークスルーを公開している。外観から内部までリアルに歩いているようにシームレスに動き回れ、没入感あるバーチャルツアーを国内外から楽しめる。「酒林(杉玉)」や「甑(こしき)」など随所に解説や動画を挿入し、クラフトマンシップの発信や理解醸成につながる。国の有形登録文化財に登録された蔵をはじめ、伝統的な酒造りの施設や設備のデジタルツイン作成で、再現性が高いデジタルデータの記録として、日本酒文化の継承にも貢献する。
また、デジタルツインは設備導入やメンテナンスの際にも役立つ。社内外とデジタルツインを共有し、デジタルツイン上で寸法計測や指示を書き込むことで、コミュニケーションの迅速化や円滑化、出張費などのコスト削減が見込まれる。また、製造設備のメンテナンス情報、保証書、ドキュメント、メーカー情報を3D空間内に添付すれば、一元管理が実現する。さらには、点群データを書き出し、設備メーカーで搬入シミュレーションなども可能になる。
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