コネクシオと戸田建設は、建物のCO2を見える化するシステムをリニューアルした。新システムでは、電力量などのエネルギー情報をクラウドに集め、PCモニターで見える化する。
コネクシオは2023年4月、戸田建設と共同で、建物からのCO2排出量を見える化し建物のカーボンニュートラル化を支援する「CO2MPAS(シイオオツーエムパス)」をリニューアル開発した。
新システムは、建物に取り付けたセンサーで計測した電力量やガス消費量、太陽光発電量といったエネルギー情報をIoTゲートウェイ経由でクラウドに蓄積。蓄積したデータは、サイネージ機能で表示とデータ分析のそれぞれの機能で利用する。
従来はエネルギーデータを建物ごとのローカルデバイスに保存していたが、クラウド化したことで、サイネージによる省エネ啓発やエネルギーマネジメントが可能になった。
システム構築にあたってコネクシオは、IoTゲートウェイ「Armadillo-IoT G3L(Wirelessカスタムモデル)や無線機能と簡単なデータ処理能力をつけた無線機能内蔵のセンサーノードを提供した。
クラウドへのデータを通信には、「ビジネス向けモバイルインターネット接続サービスTRIBE-biz(LTE通信サービス)」を用い、CO2排出量を見える化するサーバは、AWS Cloudを採用した。
クラウドのサイネージ機能では、エネルギー供給会社ごとの排出係数を用いてCO2排出量に換算した排出実績値を年月日のグラフで表現する。蓄積したデータから、各月排出量の割合を把握することで、建物の特性に応じた予測値を算出する。実績値や予測値と年度の初めに定めた目標値から、省エネに対する判定が行える。
また、画面には、消費エネルギー量のグラフ以外にも、戸田建設が定期的に更新する省エネ意識を喚起させる啓発画面を用意し、ローテーション表示できる。
分析機能では、取得したエネルギーデータを延べ床面積や建物構造といった建物情報と関連付け、前年度のエネルギー分析レポートなど各種グラフを自動生成することにも対応している。
戸田建設は今後、サイネージと分析の機能で、簡易の省エネ診断を行い、各種エネルギーマネジメントや省エネソリューションを提供していく。コネクシオは、CO2MPASの新規設計や既存建物への水平展開をサポートしていく。
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