アプリの開発では、大阪に本社を置く村本建設と共同で取り組み、実際の現場で使えるアプリとなるように心掛けた。村本建設側でも、配筋検査で必要となる鉄筋全てへのマーキングとそれに伴うスタッフの配置、帳票作成などに多大な労力を要しており、ニーズが合致したのだ。
共同開発の場面では、村本建設が施工する現場で実証試験に臨んだ。ちなみに、国土交通省の画像を用いた配筋間隔計測に関する試行要領では、鉄筋径の計測誤差は±5ミリと定められている。そのため、現場実証では各鉄筋径の誤差は+3.3ミリ〜−4.8ミリの間で推移し、基準を満たしていることが確認できた。検査の精度だけでなく、帳票の自動作成機能についても有効性を確認でき、各技術者の負担軽減への効果が実証された形となる。
今後は村本建設を含め、試験導入が可能な建設事業者を募集してさらにシステムの品質向上に役立てる。なお、正式なリリースは2023年4月を目指している。
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