アズビルが神奈川県で保有する藤沢テクノセンターの新実験棟を披露、環境目標も紹介導入事例(1/3 ページ)

アズビルは、神奈川県藤沢市川名で保有する藤沢テクノセンターで、アズビル製品の実験を行う「103建物」とMEMSセンサーの開発設備と計測標準設備を搭載している「104建物」が2022年9月に竣工したことを公表した。現在、同社は、103建物と104建物を活用し、工場やビルの自律化を支援するソリューションの開発を進めている。

» 2022年12月30日 07時00分 公開
[遠藤和宏BUILT]

 アズビルは2022年12月27日、神奈川県藤沢市川名で保有する藤沢テクノセンターで、業績や敷地内の新実験棟「103建物」「104建物」を紹介する記者説明会を開いた。

 会場では、アズビル 取締役 代表執行役社長 山本清博氏が2022年度上期の業績と今後の展望を語り、藤沢テクノセンター長 宮崎英樹氏が藤沢テクノセンターについて解説し、技術開発本部工程開発部長 關宏治氏が104建物内に設けたクリーンルームについて述べた。その後、会場を移して、敷地内にある104建物の標準室と101建物のバルブ評価設備を披露した。

豊富な受注残で中期経営計画の営業利益目標を通期で達成する見込み

アズビル 取締役 代表執行役社長 山本清博氏

 アズビルの山本氏は、「2022年上期の受注高は前年同期比で78億円増の1648憶円となった。内訳は、首都圏での都市再開発など国内外でのニーズ拡大によりBA事業※1の受注が伸長した他、製造装置市場での堅調な需要と海外での事業拡大を要因にAA事業※2の受注がアップし、LA事業※3の受注も増えた」と話す。

※1 BA事業:ビルディングオートメーション事業の略称で、都市やビルの計画・設計段階と竣工後の環境保全、リニューアルや省エネ設備の提案などを行う。

※2 AA事業:アドバンスオートメーション事業の略称で、工場やプラントなどの生産現場を対象に、運転監視システム、バルブ、コントローラーなどのフィールド機器を展開している。

※3 LA事業:ライフオートメーション事業の略称で、ガス、水道といったライフライン、生活の場、ライフサイエンス研究、製薬・医療分野などを対象に、暮らしに貢献する事業を展開している。

 2022年上期の売上高は、前年同期比で56億円増の1210億円となった。内訳は、前年度の受注増加により各事業の売上が上がったことで、同社が2021〜2024年を対象に策定した中期経営計画の目標を達成した。

アズビルの中期経営計画の目標 提供:アズビル

 「2022年上期の営業利益は、前年同期比で12億円減の81億円となった。内訳は、中期経営計画の施策に沿った研究開発費の計上と部品不足・部品価格高騰に伴う費用や経費の増加により、前年同期比で減少し、計画未達。なお、親会社株主に帰属する四半期純利益は、為替差益などの計上があったが、特別損失の計上と税金費用増加の影響から、前年同期比で減り、計画比では増加した。加えて、各事業で豊富な受注残があるため、通期で中期経営計画の目標を達成する見込みだ」(山本氏)。

 2022年度上期のセグメント別計画に関して、BA事業では、新築大型建物向けの空調制御機器・システムの需要は上期も堅調に推移し、受注残の積み上がりを基に、売上は引き続き高い水準を維持する見込みだ。さらに、収益性が良好な既設建物向けの改修事業も受注が継続して増加し、受注拡大を背景に売上高が伸長する見通し。海外事業も、新型コロナウイルス感染拡大の影響から回復する予定だ。

 AA事業では、前年度から上期にかけて継続的に積み上がった受注残や海外事業の伸長を基に増収と増益を見込む。また、部品不足・部品価格高騰の影響継続が予想されるが、部品・部材確保と調達力の強化、生産能力増強、販売価格の適正化推進により当初の計画を上回る売上・利益とする。海外での新規顧客開拓や新製品・サービスの投入、成長へ向けた投資も行いつつ、収益力強化施策を継続し、高い利益率を保つ。

 LA事業では、需要の減少などによりLPガスメータの事業では減少を見込むが、都市ガスと水道メータの事業は伸長する見込も。ちなみに、LA事業のLSE(ライフサイクルエンジニアリング)分野では、上期から継続している素材価格高騰だけでなく、欧州などで加速するインフレの影響もあり、費用の増加が見込まれることなどから利益は計画比で減少する見通しだ。

各事業(BA/AA/LA事業)における事業環境と施策進捗 提供:アズビル
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