「帯電ミストを用いた粉じん除去工法」をNETISに登録、戸田建設導入事例

戸田建設は、マシノや有光工業とともに、建設工事の粉じん低減技術である「帯電ミストを用いた粉じん除去工法」を国土交通省が運用している「新技術情報提供システム」に登録した。今後は、技術情報の公開や国土交通省発注工事への技術提案と適用を行い、帯電ミストを用いた粉じん除去工法の利用拡大を目指す。

» 2022年11月02日 07時00分 公開
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 戸田建設は、マシノや有光工業とともに、建設工事の粉じん低減技術である「帯電ミストを用いた粉じん除去工法」を国土交通省が運用している「新技術情報提供システム(NETIS)」に登録したことを2022年10月20日に発表した。

覆工コンクリート表面の湿潤状態を確保にも有効

 トンネルなどの建設工事で発生する粉じんは、プラスあるいはマイナスの電荷を帯びている。そこで、戸田建設らは、帯電ミストを用いた粉じん除去工法を開発した。

「帯電ミストを用いた粉じん除去工法」、帯電ミストの噴霧状況 出典:戸田建設プレスリリース

 帯電ミストを用いた粉じん除去工法は、粉じんと逆の電荷を付与したミストを噴霧することで、粉じんとミストが静電気力により吸着し、効率的に粉じんを取り除く。

「帯電ミストを用いた粉じん除去工法」の帯電ミストによる粉じん除去の仕組み 出典:戸田建設プレスリリース

 具体的には、トンネル坑内に用いることで、粉じん濃度を低下させ、作業員の作業環境と安全衛生水準を高める他、坑口に利用すると、トンネル外部への粉じんの飛散を防止し、周辺環境への影響を減らせる。

「帯電ミストを用いた粉じん除去工法」の概略図(左)と噴霧状況(右) 出典:戸田建設プレスリリース

 加えて、トンネル覆工コンクリート養生架台に搭載することで、覆工コンクリートの養生と粉じん除去を同時に行える。これにより、覆工コンクリート表面の湿潤状態を確保可能で、乾燥によるひび割れ発生を抑えられる。

 今後は、建設現場の作業環境と安全衛生の水準向上を目指し、建築と土木を問わず粉じんが問題となるような現場に、帯電ミストを用いた粉じん除去工法の普及と展開を進めていく。

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