サッポロ不動産開発は、東京都渋谷区恵比寿で運営する複合施設「恵比寿ガーデンプレイスタワー」の屋上に、鹿島建設が開発したTMD型制震装置「D3SKY-L」を設置する制震リニューアル工事が完了したことを公表した。
サッポロ不動産開発は、東京都渋谷区恵比寿で運営する複合施設「恵比寿ガーデンプレイスタワー」の屋上に、鹿島建設が開発したTMD型制震装置「D3SKY-L(ディースカイエル)」を設置する制震リニューアル工事が完了したことを2022年9月26日に発表した。
恵比寿ガーデンプレイスタワーは、構造評定を受けて大臣認定を取得し、1994年に竣工した建物で、D3SKY-Lを取り付けることにより、長周期地震動を含む大地震から中小規模の地震まで、地震の揺れ幅や振動を強く感じる時間が大幅に低減され、安全性が高い制振ビルとなった。なお、東日本大震災の地震動で行ったシミュレーションでも、建物全方向の揺れが半減することが判明している。
D3SKY-Lは、鹿島建設が開発した多段積層ゴム式の大型TMDで、専用の積層ゴムを用いた3段構成となっており、装置の高さを低く抑えた仕様で、大地震にも対応する。加えて、重りの重量が450トンのTMD(許容ストローク1.5メートル)を3基連結した構成とすることで、省スペース化を達成し、これまでヘリポートとして利用されていた屋上のスペースへの配置が可能となった。
さらに、工事の影響も屋上と最上階の機械室エリアのみに限定できたため、工事期間中も、恵比寿ガーデンプレイスタワー内のオフィスとレストラン街は通常通りの営業を続けられた。
恵比寿ガーデンプレイスタワーは、S造地下5階/地上40階/塔屋1階建てで、最高高さは166.6メートル。用途は事務所、店舗、駐車場。設計は久米設計が担当し、施工は恵比寿ガーデンプレイス建設工事 B工区共同企業体が担い、竣工は1994年8月。
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