住友林業ホームテックは、木造住宅の耐震リフォームを対象にオリジナルの面材耐力壁を使用した工法を開発した。新工法は、耐震性を確保しつつ、施工性の向上も図り、工期短縮やコスト削減ももたらす。
住友林業の100%子会社住友林業ホームテックは、木造住宅の耐震リフォームを対象に、独自開発の面材耐力壁を使用した工法を開発した。既に日本建築防災協会の防災技術評価認定(防災技術評価認定/評価番号:DPA-住技-77)を取得しており、住友林業ホームテックのオリジナル工法では8件目の認定取得になるという。
新工法は、壁を強くする耐震補強工法の一つで、床と天井を解体して設置するフルスケルトンの大規模リフォーム、または床と天井を解体しない部分的なリフォームのどちらにも対応する。
また、梁(はり)下(天井裏の横架材)や根太(床下の横架材)に設置されている既存の筋交いや金物類を撤去せずに設置することが可能。壁下地となるボードを3等分して貼り付けるため、1枚当たりの重さが軽くなり、施工性が向上する他、工期の短縮やコストの削減にもつながる。
耐震性能では、ボードを3等分して壁下地として貼り付けることで、粘りのある構造となり、地震時の割れを抑制する。横からの力を支える“耐力”が、住友林業ホームテックオリジナル工法の「ショート高タフパネル」と比較して約2倍にアップし、壁が少ない建物でも耐震性を上げやすくなっている。
昨今の自然災害の増加から、住まいに求められる基本性能への関心は高まっているとして、住友林業ホームテックでは、新工法を活用して、住まいの状況に合わせた既存住宅の耐震性向上を図っていく。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.