大成建設は、CO2排出量収支がマイナスとなるカーボンリサイクル・コンクリート「T-eConcrete/Carbon-Recycle」を、SMCが茨城県下妻市で保有する下妻第2工場の門塀に適用した。なお、大成建設が保有する施設以外での初適用となる。
大成建設は、CO2排出量収支がマイナスとなるカーボンリサイクル・コンクリート「T-eConcrete/Carbon-Recycle」を、SMCが茨城県下妻市で保有する下妻第2工場の門塀に適用したことを2022年9月14日に発表した。
カーボンリサイクル・コンクリートのT-eConcrete/Carbon-Recycleは、従来のコンクリートと異なり、セメントを使用せず、高炉スラグを特殊な反応剤を用いて固めることで、材料起因のCO2排出量を削減する。さらに、大気中などのCO2を吸収して製造された炭酸カルシウムをコンクリート内部に固定することで、CO2排出量の収支をマイナスにできる。
加えて、2021年2月の開発以降、大成建設が保有する施設の壁部材や現場打ち舗装、舗装ブロックに適用している。こういった導入事例で蓄積した製造と施工のノウハウを基に、T-eConcrete/Carbon-RecycleをSMCの下妻第2工場に適用した。
下妻第2工場では、大成建設の千葉PC工場でT-eConcrete/Carbon-Recycleを用いて製造した6基のプレキャスト部材だけでなく、基礎部に普通コンクリートを適用し、建築基準法に準拠して、2基の門堀を建造した。
使用した部材の寸法は、0.75ミリ〜3.5メートル(幅)×2.1メートル(高さ)×0.17メートル(厚さ)で、活用したコンクリートの数量は約3.1立方メートル。コンクリート強度に関して、設計基準強度は1平方ミリ当たり24ニュートンで、圧縮強度は1平方ミリ当たり約50ニュートン。
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