神奈川県綾瀬市で延べ6.1万m2の物流施設が竣工、救命救急で使えるヘリポートを設置：リテール＆ロジスティクス

三井不動産は、IHIとともに、神奈川県綾瀬市で開発を進める物流施設「MFLP東名綾瀬」が2022年8月14日に竣工したことを公表した。施設の屋上には国内の物流施設では初となるアルミデッキヘリポートを設けた。

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　三井不動産は、IHIとともに、神奈川県綾瀬市で開発を進める物流施設「MFLP東名綾瀬」が2022年8月14日に竣工したことを発表した。

「CASBEE」の「Aクラス」を取得予定

　開発地は、東名高速道路「綾瀬スマートインターチェンジ」に隣接し、都内にアクセスしやすいだけでなく、圏央道を活用し関東圏広域への配送にも対応する。さらに、東名高速道路を経由して西日本への配送も行える。

　MFLP東名綾瀬は、耐震構造のS造地上4階建てで、施設屋上には国内物流施設では初となるアルミデッキヘリポートを設置した。アルミデッキヘリポートは、三井不動産やIHIと綾瀬市との協定締結により搭載され、綾瀬市消防、東海大学医学部付属病院高度救命救急センターと連携して活用する。

「MFLP東名綾瀬」の外観（左）と アルミデッキヘリポート（右）　出典：三井不動産プレスリリース

アルミデッキヘリポート（左）とドクターヘリ訓練の様子（右）　出典：三井不動産プレスリリース

　なお、2022年7月28日には、屋上のアルミデッキヘリポートで、ドクターヘリの離着陸訓練を実施しており、稼働は2022年8月中旬に稼働をスタートした。具体的には、平時はドクターヘリを用いた救命救急で活用し、災害時には支援人員や支援物資などを運搬する防災拠点として使う。

　庫内では、IHIグループのIHI物流産業システムと協力し、入居テナントに対して、マテリアルハンドリングの機械化を提案し、機械化を達成する設備の導入をサポートする。

提供するマテリアルハンドリングのイメージ　出典：三井不動産プレスリリース

　建物の外壁デザインは、オーストラリアに本社を構えるデザイン会社のJackson Teeceが手掛け、建物の南東面は綾瀬市の木に選定されている紅葉をモチーフとし、北西面は青空との一体感をイメージすることで、綾瀬スマートインターチェンジの玄関口に適したものとなっている。

「MFLP東名綾瀬」外観（左）と南東外壁面には綾瀬市の木「紅葉」をモチーフにしたデザイン（右）　出典：三井不動産プレスリリース

　施設の西側にある共用部には、富士山を一望できるラウンジを設けた。環境配慮に関しては、屋上に太陽光パネル（コーポレートPPA事業で活用予定）を設置し、建築環境総合性能評価システム「CASBEE」の「Aクラス」と「DBJ Green Building認証」の「5スター」を取得する見込みだ。

MFLP東名綾瀬の概要

　MFLP東名綾瀬は、耐震構造のS造地上4階建てで、延べ床面積は6万1441.94平方メートル。所在地は神奈川県綾瀬市小園字下原720-1他で、敷地面積は2万7052.5平方メートル。設計・施工は錢高組が担当し、着工は2021年3月16日で、竣工は2022年8月14日。

「MFLP東名綾瀬」の位置図　出典：三井不動産プレスリリース