有楽町エリアの屋外路地裏スペースを多目的空間にコンバージョン、三菱地所リノベ

三菱地所は、東京都千代田区のオフィスビル「新国際ビル」と「新日石ビル」間の路地空間をリニューアルし、公園「有楽町 SLIT PARK」とした。今後は、新国際ビルのエントランスとオフィスロビーの改修を行い、SLIT PARKにつながる区画を貫通させ、大名小路と丸の内仲通りを接続する動線とする。

» 2022年08月24日 13時00分 公開
[BUILT]

 三菱地所は、東京都千代田区のオフィスビル「新国際ビル」と「新日石ビル」間の路地空間をリニューアルし、公園「有楽町 SLIT PARK(スリットパーク)」として、2022年6月1日に開業した。

飲食店やフラワーショップといった複数の店舗を設置

 今回の計画は、従前薄暗く活用されていなかった路地を光と緑があふれる空間に変えている他、工事中に発生した廃材の一部を園内の設備に再利用し、過去と未来が交錯することで生じる違和感と刺激を演出している。

 有楽町 SLIT PARKは、「WICK GREEN(ウィックグリーン)」「WICK BAL(ウィックバル)」「WICK SHOP(ウィックショップ)」「屋台」「キッチンカー」「WICK LOUNGE(ウィックラウンジ)」で構成される。WICK GREENは、植物や花を販売する店舗で、全体のインフォメーション機能を備える。

リニューアル前大名小路側通路入口(左)とリニューアル後大名小路側「有楽町 SLIT PARK」の入口イメージ(右) 出典:三菱地所プレスリリース
リニューアル前大名小路側通路(左)とリニューアル後大名小路側通路のイメージ(右) 出典:三菱地所プレスリリース
「有楽町 SLIT PARK」のイメージ 出典:三菱地所プレスリリース
「有楽町 SLIT PARK」の概要 出典:三菱地所プレスリリース

 WICK BALは、森から湧き出す「水」をテーマに、水にこだわりをもつ生産者が手掛けるドリンク類や生ハムを中心とした食品を提供する飲食店。WICK SHOPは、「オーガニック」と「ギフト」をテーマにした雑貨や加工食品、ドリンクを販売するカートショップで、イベント時には、DJブースやトークブースとしても機能する。

 屋台は、休日やイベント時に、雑貨、スナック、ドリンクを販売し、キッチンカーは、「リセット&チャージ」をテーマにしたランチBOXやドリンク類を販売している。WICK LOUNGEは、森のメタバース映像空間を体感できるラウンジで、オーガニックエキシビションとワークショップなども実施する見込みで、2022年8月中旬にオープンした。

 有楽町 SLIT PARKの名称は、「都市の隙間を公園化する」というコンセプトを体現し、オフィシャルロゴには既存建物の平面配置を踏襲したピクトグラムを採用している。

「有楽町 SLIT PARK」のロゴ 出典:三菱地所プレスリリース
丸の内仲通り側の新国際ビルメインエントランス(左)と丸の内仲通りエントランスから大名小路側貫通予定のオフィスロビー(右)のイメージ 出典:三菱地所プレスリリース

 今後、有楽町エリアの新しい拠点として訪れる全ての人に開放し、キッチンカーや路外ショップによる飲食・物販のサービス、空間に躍動感をもたらすアートの設置、人を選ばず気軽に参加可能なイベントを積極的に企画し、実施することで出会いや交流を促進して、街の魅力度向上につなげる。

 加えて、不整形な建物形状により行き止まりとなっていた壁を開口し、新国際ビルのエントランスから有楽町 SLIT PARKまでで連続性を持たせるために、改修を進めていく。

丸の内仲通り側との貫通区画「WICK LOUNGE」のイメージ 出典:三菱地所プレスリリース

有楽町 SLIT PARKの概要

 有楽町 SLIT PARKは、所在地が東京都千代田区丸の内3-4-1で、面積は約501平方メートル。アクセスは「有楽町」駅から徒歩1分。設計・監理はオープン・エーと三菱地所設計が担当し、運営は東邦レオが担い、開業は2022年6月1日。

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