イオンディライトは、商業施設やオフィス、イベント会場など、不特定多数の一般消費者が利用する施設をターゲットに、トイレの混雑によるユーザーのストレスを軽減する「トイレ・ごみ箱IoTシステム」の提供をスタートした。なお、2023年度末(2024年2月末)までにトイレ・ごみ箱IoTシステムを150件以上の施設に導入することを目標に掲げている。
イオンディライトは、商業施設やオフィス、イベント会場など、不特定多数の一般消費者が利用する施設をターゲットに、トイレの混雑によるユーザーのストレス軽減や施設オーナーの清掃コスト削減に役立つ「トイレ・ごみ箱IoTシステム」の提供を2022年8月に開始した。
トイレ・ごみ箱IoTシステムは、トイレドアセンサー、ごみ箱センサー、専用クラウド、スタッフ向けタブレット端末、来場者向けデジタルサイネージで構成される。
具体的には、トイレドアセンサーによりトイレの利用状況をデジタルサイネージ上で可視化する。例えば、施設内で人通りの多い場所にデジタルサイネージを設置することで、利用者への周知を図れる。これにより、トイレの混雑によるストレスを軽減し、利用者の満足度向上につながる他、密集を回避することで、コロナ禍での防疫対策にもなる。
トイレドアセンサーは、トイレの使用回数をカウントし、専用クラウドを介して清掃や備品補充が必要なタイミング※1を清掃スタッフのタブレット端末に通知することで、清掃や備品補充の頻度を適正化し清掃業務を省力化する。
※1 清掃や備品補充が必要なタイミング:清掃や備品補充が必要となる適切なタイミングに関しては、中規模商業施設における実証実験を得て算出している。
加えて、ごみ箱センサーはごみ箱内のごみ堆積量を測り、専用クラウドを通して見える化し、清掃スタッフは携帯端末で専用クラウドにアクセスしてリアルタイムにごみ堆積量を確認可能。これにより、清掃スタッフはチェックのために現地に移動することなく、ごみのたまり具合から、必要に応じて回収作業を行え、業務の効率が高まる。
ごみ箱センサーが搭載する熱感知センサーはごみ箱の内部温度を計測する。得られた温度情報は専用クラウドで見える化され、清掃スタッフはタブレット端末で専用クラウドにアクセスして、リアルタイムに温度をチェックでき、ごみ箱内の火災が深刻化することを防げる。
また、イオンデイライトが2021年4月にリリースしたサービス「ネットワーク型CO2濃度モニターシステム」とも連携させられる。ネットワーク型CO2濃度モニターシステムとトイレ・ごみ箱IoTシステムを併用することで、デジタルサイネージ上にトイレの利用情報と合わせて、室内のCO2濃度を表示する。
これにより、換気状況が可視化され、ユーザーの安心感が高まるだけでなく、CO2濃度が一定の値を超えた際には、防災センターに警報が通知されるため、迅速に空気の入れ替えが行える。
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