會澤高圧コンクリートは、温室効果ガスのサプライチェーン排出量を2035年までに実質ゼロにする目標を発表した。保有する脱炭素化技術の活用や大型風力発電事業への参入などを組み合わせた「NET ZERO 2035 ロードマップ」を策定している。
會澤高圧コンクリートは2022年1月、温室効果ガスのサプライチェーン排出量を2035年までに実質ゼロにする目標を発表した。
同社は、ひび割れを自ら修復する自己治癒コンクリート「Basilisk」やセメント量を削減する「CarbonCure」、廃棄プラスチックをコンクリートの構成材料に用いる「Micon」などの脱炭素化技術を保有している。今回、新たにPC(プレストレストコンクリート)技術を応用した大型風力発電事業への参入などを加えた「NET ZERO 2035 ロードマップ」を策定した。
排出量の算定にあたっては、GHGプロトコルで規定されたCO2排出量の範囲として、事業者による温室効果ガスの直接排出「Scope1」、他社から供給された電気などの使用に伴う間接排出「Scope2」、それ以外の事業活動に関連する他社の排出「Scope3」(コンクリート構造物の建設および廃棄を除く)を合計したものを用いる。
同社は、希望する同業他社に対して包括的に技術を移転するプログラム「aNET ZEROイニシアティブ」を立ち上げる。同社が保有する素材系の脱炭素化技術や、ブロックチェーンを用いた温室効果ガスの排出量管理といった独自の取り組みが対象となっている。
まずは2023年3月末までにプレキャストコンクリートメーカー50社、レディミクストコンクリートメーカー50社をパートナーに選定し、技術提携を進める。
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